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現在相場考察

プチコン最安か、パテックフィリップ年次カレンダー5035R

2016年10月17日更新
パテックフィリップの年次カレンダーについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2005年夏頃の安値(タイムトンネル)と2016年10月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。このでの変動は¥441,000だった。

年次カレンダー 5035Rについての考察(2016年10月)

初代年次カレンダーのローズゴールドモデル、5035R2005年に買って11年所有して楽しん約44万円という値上がりを楽しめた時計。

年次カレンダーパテックフィリップの「コンプリケーテッド」、すなわち通称プチコンに相当するモデル。プチコンといっても「年次カレンダー」という通り、機構をシンプルにした画期的な“永久カレンダー”。永久カレンダーといえば、パテックフィリップグランドコンプリケーションであるのはもちろんのこと、トゥールビヨンやミニッツリピーターと並ぶ1000万円クラス腕時計の王道機能

そして、パテックフィリップ+永久カレンダーという腕時計が現在約200万円。

11年前と比べて40万円以上値上がりしたものの、現在価格は他の時計と比較して非常に安いと言っても良いのではないでしょうか。

(現在参考の腕時計がありません)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2005年夏頃の安値(タイムトンネル) 2016年10月
の安値(楽天)
変動額 残価率
パテックフィリップ
年次カレンダー
5035R
中古 11 ¥1,598,000 ¥2,039,000 441,000 127.60%

ちなみに、2005年ごろのアクアノートノーチラスの38mmサイズ+ブレスレットの相場は約100万円といったとこ。

その頃、約160万円だったのがこの年次カレンダーですが、本来のパテックフィリップの序列からいうとそれは普通のことです。

そして、それからアクアノートノーチラスはかなりの値上がりを開始。アクアノート約200万円ノーチラス約300万円という相場になりました。

そこで気づくことが1つ。

かつて年次カレンダーより安く年次カレンダーよりもグレードも機能も下の時計が、なんと年次カレンダーより高くなっているということ。

これは、年次カレンダーが今「買い」であると判断する強い要素となります。

まして、他のプチコンがどれも年次カレンダー5035より高い模様

全体的にパテックフィリップが高めで、「買い」なモデルがなかなか無い中、この5035Rは買いといって良いでしょう。

5035、かつては最も人気があったプチコンプリケーションですが、近頃はデザイン的に5396のほうがだいぶ人気のある様子です。

他の年次カレンダーと比べると人気がないというのは仕方がないでしょうが、それでも他のプチコンプリケーションよりはるかに安い現在相場は“安すぎ”とも思えます。

人気のないこの5035ですが、特にこのローズゴールドモデルは非常に品があって美しい見た目だと思います。

ということで、数年後に現在相場を見たら「あんなに安かったのか」と思うことになるかもしれません。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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