このところ、値上がり事例が多いパネライですが、世代問わず中古相場が上昇している印象があります。
今回お伝えするのは、パネライの中では「初期」にあたる世代のPAM00010ですが、これは1997年の「PreA」時代に出たモデル。2002年に事実上の後継モデル(裏スケ化された)である114番が出たため、2001年度をもって生産終了となっています。
この10番といった時代の手巻きルミノールには、
があり、
といった文字盤ラインナップがあります。
それらをまとめると、
ルミノールマリーナ
ルミノールベース
となります。
また、それに加えて、PVD仕様やレフティなど、“変わり種”系も存在。それらを紹介すると長くなるので、ここでは割愛しますが、それら変わり種系は“人気で高値”といった印象です。
そして、これらルミノールマリーナ&ベースの年式は、
であるわけですが、B番の途中まで発光塗料がトリチウムだったため、トリチウム個体は特に高値という傾向があります。
前回、この10番を取り上げたのは2016年8月でありますが、その際取り上げたのは「トリチウム個体」。2016年時点では約47万円となっていました。
しかし、今回取り上げるのは「非・トリチウム」。
そうであるにも関わらず、なんと現在約59万円と、かつてのトリチウム個体水準よりも高値となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2022年4月 の安値 |
2024年1月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オフィチーネパネライ
ルミノールベース PAM00010 |
中古 | 1年 9ヶ月 |
¥405,900 | ¥598,000 | 192,100 | 147.33% |
トリチウム個体が約47万円だった2016年8月時点において、PAM00010の「非・トリチウム」は約40万円といった状態でした。
また、2022年になっても相場はほぼ変わらず。10番は約40万円で購入可能だったわけです。
他の記事でも説明しているように、パネライは2017年から2022年頃まで「値動きしない」という傾向があったといえるため、こういった10番の値動きは“パネライらしい”といえます。
そして今、この10番は約59万円となっているわけで、2022年までに対して約19万円の上昇という状態。
これもまた近ごろのパネライでよく見かける値動きだといえますが、同世代の1番と近い値動きをしていることからも、分かりやすい動き方といえるかと思います。