筆者が個人的に好きなパテックフィリップの5055でありますが、今回取り上げるのは、そのRGモデルである5055R-001。
5055には、YG、WG、RGと3つの素材がラインナップされているのですが、RGだけがピンク文字盤となっており、特に独特な雰囲気を放っているといえます。
そんな5055R-001を前回記事でお伝えしたのは2016年6月と、7年以上も前となってしまったのですが、その際の中古相場は約258万円でした。
ただ、その後も5055R-001の相場は特に大きく変わることがなく、「魅力はあるのに値動きしない」という印象があったわけです。
また、値動きしないというのは、5055系全般で起こっており、兄弟的モデルともいえる5085/1Aでも同様だったといえます。
しかし2021年、5055や5054に大きな変化が起こります。
長らく値動きしなかったこれらモデルが、2021年からは一気に高くなったのです。
例えば、この5055のWGモデル、5055G-001は2019年1月水準が約215万円だったのですが、2021年8月には約317万円に到達。そして、2023年4月には358万円となっています。
また、5085/1-001については、2020年3月水準が約204万円だったわけですが、2021年6月には約267万円、2022年7月には約373万円、2023年1月には400万円超えとなっているわけです。
そうなると、この5055R-001がどういった状況になっているか気になるところでありますが、近年、5055R-001の中古個体数は激減しており、なかなか相場が把握できない状況が続いていました。
しかし今、そんな5055R-001が中古市場に出ている様子であります。
では現在水準はどうなっているかというと、その答えは約498万円。
過去水準に対して約239万円ほどの値上がり状態となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年6月 の安値 |
2024年1月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
コンプリケーション 5055R-001 |
中古 | 7年 7ヶ月 |
¥2,589,840 | ¥4,988,000 | 2,398,160 | 192.60% |
なお、この5055R-001の現在水準は、もう1つの兄弟的モデルである5054R-001よりも高値といった状態。
5055と5085、5054は3兄弟といえるモデルでありますが、これまで、中古相場で最も高値なのは5054といった傾向がありました。
しかし今、5055R-001は500万円近い水準に達しているのに対し、5054R-001は374万円で購入可能という状態。
かつては、5055のほうが安かったといえるわけですが、2023年の今となっては、5055が5054に大きな差をつけているのです。