2022年から目立って伸び始めたパシャ38mm。特にクロノグラフの伸びはすごく、2022年11月時点で50万円以上に達し、中古相場としては過去最高値更新といえる状態になっています。
そんなパシャ38mmでありますが、このシリーズで最も安価だといえるのが、シンプルな3針モデルのW31031H3。
筆者は、個人的にこのモデルが好きなため、随分前から相場をチェックしているのですが、リーマンショック後に20万円台前半という水準に下落してから、2022年に至るまで「14年ぐらい相場が変わらなかった」という経緯を見てきました。
それが、2022年5月に上昇。その際、このW31031H3は約29万円という様子でした。
そして2024年の今、W31031H3は再び上昇。現在水準はなんと約36万円となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2022年5月 の安値 |
2024年1月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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カルティエ
パシャ38mm W31031H3 |
中古 | 1年 8ヶ月 |
¥298,000 | ¥368,000 | 70,000 | 123.49% |
W31031H3は2008年秋頃から2022年春頃までの間、長らく22万円程度といった水準が続いていましたが、現在ではなんと30万円台中盤という相場に到達。
この十数年に渡るW31031H3の相場からすると、現在水準は驚くべき状態だといえます。
なお、このパシャ38mmというシリーズは、パシャの最高峰であるため、現行当時の新品実勢価格は高め。
2001年1月における新品実勢価格は、このW31031H3が約45万円、クロノグラフが約59万円といった数値。同じ頃、現行だったロレックスは、サブマリーナの16610が約38万円、エクスプローラーの14270が約46万円という価格でした。(いずれも当時の税込み換算価格)
そして、リーマンショック後に14270とこのW31031H3はともに22万円程度といった水準に下落。しかし、アベノミクス後にロレックスが上昇した一方で、パシャ38mmは停滞したたため、両者の相場差が広がったわけです。
そんなパシャ38mmでありますが、2022年から相場が上昇し、2024年現在でも伸びている様子。
今回、このW31031H3は約36万円という水準に達したわけですが、これはエクスプローラー14270の2016年水準と同程度であります。