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現在相場考察

約36万円という水準に達した、パシャ38mmW31031H3

2024年1月31日更新
カルティエのパシャW31031H3について斉藤由貴生が執筆。本記事では2022年5月の安値と2024年1月の安値を比較し現在相場を考察。この1年8ヶ月での変動は7万円の値上がりだった。

パシャ38mm W31031H3についての考察(2024年1月)

2022年から目立って伸び始めたパシャ38mm。特にクロノグラフの伸びはすごく、2022年11月時点で50万円以上に達し、中古相場としては過去最高値更新といえる状態になっています。

そんなパシャ38mmでありますが、このシリーズで最も安価だといえるのが、シンプルな3針モデルのW31031H3

筆者は、個人的にこのモデルが好きなため、随分前から相場をチェックしているのですが、リーマンショック後に20万円台前半という水準に下落してから、2022年に至るまで「14年ぐらい相場が変わらなかった」という経緯を見てきました。

それが、2022年5月に上昇。その際、このW31031H3約29万円という様子でした。

そして2024年の今、W31031H3は再び上昇。現在水準はなんと約36万円となっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2022年5月
の安値
2024年1月
の安値
変動額 残価率
カルティエ
パシャ38mm
W31031H3
中古 1年
8ヶ月
¥298,000 ¥368,000 70,000 123.49%

W31031H3は2008年秋頃から2022年春頃までの間、長らく22万円程度といった水準が続いていましたが、現在ではなんと30万円台中盤という相場に到達。

この十数年に渡るW31031H3の相場からすると、現在水準は驚くべき状態だといえます。

なお、このパシャ38mmというシリーズは、パシャの最高峰であるため、現行当時の新品実勢価格は高め。

2001年1月における新品実勢価格は、このW31031H3約45万円クロノグラフ約59万円といった数値。同じ頃、現行だったロレックスは、サブマリーナの16610約38万円エクスプローラー14270約46万円という価格でした。(いずれも当時の税込み換算価格)

そして、リーマンショック後に14270とこのW31031H3はともに22万円程度といった水準に下落。しかし、アベノミクス後にロレックスが上昇した一方で、パシャ38mmは停滞したたため、両者の相場差が広がったわけです。

そんなパシャ38mmでありますが、2022年から相場が上昇し、2024年現在でも伸びている様子。

今回、このW31031H3約36万円という水準に達したわけですが、これはエクスプローラー142702016年水準と同程度であります。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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