カルティエが1998年から2008年頃まで、最高級ラインとして展開していたCPCP(正式名称「コレクションプリヴェカルティエパリ」の略)。
当初は、“そのモデルの最上級”といった感じだったものの、2002年頃からは、「CPCP専用モデル」が登場。代表的なのが、このタンクアビスだといえます。
タンクアビスには、デュアルタイムやシンプルな2針モデルなど、いくつかのラインナップがありますが、このアギシェタイム&デイトW1534451は、“複雑機構的なポジション”といったところであります。
搭載しているムーブメントは、自社製の「9902MC」。カルティエといえば、2010年頃からカリブルなどに自社製ムーブメントを搭載し始めましたが、このタンクアビスはそれとは異なる世代。特別感が強い自社製ムーブメントだといえます。
さて、このW1534451を前回お伝えしたのは2017年9月でありますが、その際は、約89万円という価格で購入可能でした。
では、2024年現在、このW1534451はどうなっているかというと、その答えは、なんと約399万円。
2017年9月⇒2024年2月の6年5ヶ月という期間で、300万円以上も高くなっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年9月 の安値 |
2024年2月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
カルティエ
タンクアビス アギシェタイム&デイト W1534451 |
中古 | 6年 5ヶ月 |
¥894,240 | ¥3,993,000 | 3,098,760 | 446.52% |
このW1534451の2017年9月⇒現在における残価率は約446%。つまり、4倍以上もの値上がりとなっているわけですが、このところ、こういった凄まじい値動きをする事例がカルティエでは「それなりにある状態」となっています。
そのような値上がり事例としては、タンクアメリカンのプラチナモデル(CPCP)が約7.4倍、パンテールのW25032P5が約2.8倍、サントスガルベのW20018D6が約3.2倍、また同じタンクアビスでもデュアルタイムのW1534251は約3.1倍となっている様子です。
いずれも、『2017年頃から“長期間大きく変化なし”だったが、2022年頃からガバっと上昇』といったような傾向があるといえますが、特にCPCPの評価が大きく変化したと感じます。