小窓タイプの年次カレンダーは、WEMPE限定モデルの5125が初でしたが、2006年からは通常モデルとして5396がラインナップに加わっています。
そして、2010年には文字盤が変更。その際登場した5396G-011はWEMPEモデルに近いデザインとなっています。
また、2012年にはブレスレットモデルが5396に追加されました。
ブレスレットのコンプリケーションモデルは少ないわけですが、これが小窓タイプの年次カレンダーに用意されたわけで、なかなか「人気そう」である一方、「高そう」といった存在感があるといえます。
実際、この5396/1R-010は2019年5月時点で615万円といった水準。これは、当時のパテックフィリップ水準としては「かなり高い方」だったといえます。
また、同年10月にこの5396/1R-010は720万円台にまで到達していたわけですが、これは当時“急上昇”といった動きを見せていたノーチラス5711/1A-010に近い水準だったといえます。
つまり、5396/1R-010は、2019年時点で「すごく高い」という価格帯に位置したわけです。
では、そんな5396/1R-010の現在水準はどうなっているのか。
その答えは788万円。2019年5月水準に対して、173万円の上昇という動きにとどまっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年5月 の安値 |
2024年2月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
コンプリケーション 年次カレンダー 5396/1R-010 |
中古 | 4年 9ヶ月 |
¥6,150,000 | ¥7,880,000 | 1,730,000 | 128.13% |
2019年5月水準との比較で、5396/1R-010の残価率は約128%でありますが、この時期との比較でこういった数値というのは、「あまり動いていないほう」だといえます。
2019年時点で相場が近い状態にいたノーチラス5711/1A-010は、現在1680万円台という水準に達している一方、この5396/1R-010は780万円台。
また、同じ5396系でも、革ベルトの5396G-011は2019年9月から現在までにかけて193万円の上昇、残価率は約150%となっているのです。
そういったことを考慮すると、この5396G-011は、今とても興味深い存在だといえるかと思います。