イエローゴールドという素材は、高級腕時計では「ポピュラー」だといえます。
しかし、パネライにおいてのイエローゴールドは実はレア。
高級腕時計において、ローズゴールドが「当たり前にラインナップ」されるようになったのは2000年代中盤頃からだといえますが、パネライは、早い段階からイエローではなくローズゴールドをK18のメインとしていたため、YGを採用するモデルが少ないのです。
ですから、パネライのイエローゴールドモデルは逆にレア。
特に、このPAM00140は、44mmのルミノールマリーナのYGモデルであるわけで、当時のパネライラインナップからすると「異例なモデル」だといえます。
140番の登場は2002年ですが、当時のラインナップ構成は、ルミノール=カジュアル、ラジオミール=上級といった棲み分けとなっていました。
そのため、K18モデルはラジオミールに用意されている傾向。2010年以前のルミノール系において、K18モデルはこの140番を含め4型番しかありません。
また、2010年以前において、YGが採用されたラジオミールはないため、『YGのパネライ』という140番はかなりレアということになります。
ちなみに、2004年には、この140番のWGバージョンともいえるPAM00180が登場しましたが、そちらは現在約193万円といった様子。
では、それに対してこの140番はどうかというと、その答えは約217万円。
やはりYGは高値となっているわけです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年7月 の安値 |
2024年3月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オフィチーネパネライ
ルミノールマリーナ PAM00140 |
中古 | 3年 8ヶ月 |
¥1,880,000 | ¥2,178,000 | 298,000 | 115.85% |
この140番を前回お伝えしたのは2020年7月ですが、その際は188万円でした。
それに対して、現在水準は約217万円。この3年8ヶ月で30万円近い上昇となっています。
このところ、パネライにおける上昇事例が多いといえますが、この140番の動きは、ステンレスの44mmと比べると「弱い」という側面があります。
というのも、113番や10番、1番といった手巻き44mmモデルが140%台の残価率となっているからです。
この140番ずっと上昇傾向であるものの、2020年7月⇒現在の残価率が約115%。2000年代前半の手巻き44mmモデルと比べると、そこまで上昇していないといえる部分があります。