LVMH買収前のタグホイヤーが、「限定版」扱いで出した「Classicsシリーズ」。
1996年にカレラが登場し、1998年にはモナコが登場。そして、1999年頃からは限定が解除され、通常モデルとしてラインナップされた経緯があります。
そんな「Classicシリーズ」でありますが、2001年頃になるとカレラにクロノグラフではないモデル(3針やGMT)が加わったりするなどラインナップが拡大。そして、最後に登場したモデルが、このモンツァであります。
LVMH後のタグホイヤーは、これら「Classicsシリーズ」をメインに格上げする戦略をとったわけですが、当初はこのモンツァを推しており、エルプリメロ搭載の上級版などをラインナップしていました。
そのためか、モンツァはLVMH後のモデルという印象があるのですが、実はLVMH以前に企画されたと思われるモデルが存在。それが、2001年に登場した初期モデルのCR2110であります。
2001年は、LVMHグループ入り後なのですが、このCR2110のロゴは『ホイヤー』。LVMH後の場合、カレラやモナコでも『タグホイヤー』ロゴが採用されているため、CR2110は「プレLVMHタグホイヤー最後のモデル」なのではないかといえます。
そんなモンツァのCR2110でありますが、カレラやモナコが上昇傾向にあった2020年においても、約21万円という水準で、「2018年から変化なし」という状態が続いていました。
それが現在、CR2110はなんと約34万円に変化。
ようやく「Classicsシリーズ」時代のカレラやモナコのような値動きをするようになったといえます。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年7月 の安値 |
2024年3月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
タグホイヤー
モンツァ CR2110 |
中古 | 3年 8ヶ月 |
¥219,890 | ¥348,000 | 128,110 | 158.26% |
なお、この約34万円という価格は、どのモデルに近いかというと、同じ「Classicsシリーズ」では、初代復刻モナコのCS2110と同等だといえます。
現在、CS2110は33万円となっているわけで、このCR2110の約34万円とほぼ同水準。
なお、同じ世代のカレラ(クロノグラフ)は、現在、最も安価となっているCS3111でも約43万円というように、抜きん出て高い状態であります。