パテックフィリップの場合、ノーチラスといったスポーツモデルに複雑機構を搭載するようになったのは2005年以降であります。
それに対してオーデマピゲは、1980年代といった早い時期からロイヤルオークに複雑機構モデルを投入。そういた経緯からか、オフショアにも複雑機構モデルが用意されており、この25854TI.OO.1150TI.01には、なんと永久カレンダーが備わっているのです。
型番のTIの通り、これはチタンケースのオフショア。見た目からも、“いかにもオフショア”といった感覚があります。
しかしながら、そういった見た目に『永久カレンダー』という複雑機構が備わっているのがツボ。さらに搭載されているのは年次カレンダーではなく、永久カレンダー。一見クロノグラフに見えるのですが、実は超複雑機構搭載というのが魅力的だといえます。
そんな、永久カレンダー搭載のオフショアは、現在どういった状態かというと、638万円。
永久カレンダー搭載のラグスポという観点では、意外とそこまで高くないと筆者は思ってしまいました。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年6月 の安値 |
2024年3月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オーデマピゲ
ロイヤルオークオフショア 25854TI.OO.1150TI.01 |
中古 | 2年 9ヶ月 |
¥5,280,000 | ¥6,380,000 | 1,100,000 | 120.83% |
この25854TI.OO.1150TI.01は、2010年の定価が約667万円だったのですが、現在水準はそれよりも安い状態。
また、2022年3月時点では約657万円という水準に達していたわけですが、それと比べても「2010年の定価よりも安価」であります。
近頃のロイヤルオークは、定価超えという状態が珍しくありませんが、25854TI.OO.1150TI.01は2022年春水準をもってしても2010年の定価を超えていないのです。
また、先日お伝えしたWGの15503BCがそうだったように、2022年3月頃と現在相場を比較すると半値以下となっているケースがロイヤルオークといったラグスポでは珍しくありません。
そういった前提からすると、この25854TI.OO.1150TI.01は、
という状態。つまり、ロイヤルオークとしては、異例な値動きとなっているといえます。
そして、こういったことに加え「永久カレンダーのラグスポ」という観点からすると、やはり今の状態はお得感があると思った次第です。