先日、2024年のロレックス新作が発表されましたが、そのタイミングで「シリーズ廃止」が発覚したヨットマスター2。
これは、2007年に登場したシリーズで、スポーツ系では最高級に位置する存在ですが、デビューから生産終了に至るまで、ラインナップが4型番しか登場せず、あまりバリエーションが増えなかったという経緯があります。
デイトナやかつてのヨットマスターがそうであるように、最上級というキャラクターの場合、シェル文字盤やダイヤ仕様の豪華なモデルが用意される傾向がありますが、ヨットマスター2にはそういったものは登場せず。2007年デビュー時にラインナップされたYGとWG、2011年に追加されたRGコンビ、そして2013年にSSが追加され、全てのラインナップが完結しています。
RGコンビのスポーツモデルは、2024年現在の現行モデルにおいて“珍しい存在”ではなくなっていますが、2011年登場の116681が最初のスポーツ系RGコンビだといえます。
ロレックスとしては珍しい複雑機構搭載ということや、RGコンビをいち早く投入したという点から、ヨットマスター2にはダイヤ仕様がなくても、『特別感』があるといえるのですが、ここ5年ぐらいの中古相場はそこまで派手というわけではありません。
特に、SSの116680については、2016年頃まで、SSデイトナよりも遥かに高い中古相場となっていたのですが、現在ではデイトナよりも安価という状態であります。
ただ、116680は、ここ5年ぐらいの間、他の人気スポーツ系と比べると、あまり伸びていないという傾向があったためか、昨年12月時点で過去最高値といえる水準となってしました。
さて、そんな116680が今、生産終了という状態になったわけですが、その相場はどうなっているか。
答えは、2023年12月水準よりも若干安く購入できるという状況であります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2023年12月 の安値 |
2024年4月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
ヨットマスター2 (前期針) 116680 |
中古 | 0年 4ヶ月 |
¥2,606,000 | ¥2,557,940 | -48,060 | 98.16% |
ヨットマスター2には、「複雑機構」という、ロレックスとしては珍しい内容が備わっているわけで、定価の序列でもデイトナよりも高値。ということは、SSモデルの中で最も高い定価となっているといえます。
そうであるにも関わらず、116680は、中古相場ではデイトナどころか、緑サブ(116610LV)よりも安価という状態。
また、生産終了が発覚した今でも相場は全く反応せず、定価では序列が下となっているモデルよりも安価な中古相場となっているのです。
ロレックスの中古相場は、定価に沿う状態に戻るという傾向があるため、ヨットマスター2の現在相場は「例外」といえる側面があります。
また、生産終了になったため、「レガッタクロノグラフ」のレアさが以前よりも際立っているようにも感じます。
現時点であまり反応していないヨットマスター2でありますが、良い要素がいくつかあるため、今後の中古相場がどうなっていくか興味深いと思います。