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現在相場考察

新型登場効果で上昇している様子、GMTマスター2 116710LN

2024年4月30日更新
ロレックスのGMTマスター2116710LNについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2023年8月の安値と2024年4月の安値を比較し現在相場を考察。この0年8ヶ月での変動は¥117,000だった。

GMTマスター2 116710LNについての考察(2024年4月)

116710LNは、2007年に登場したSSモデル初のセラミックベゼルモデル。

ロレックスは、2005年にK18のGMTマスター2にセラミックベゼルを初搭載し、その後スポーツ系のベゼルを順次セラミック化していった経緯があります。

しかしながら、セラミックベゼルで「赤・青」といった塗り分けが難しく、セラミック世代となったGMTマスター2は、当初「黒ベゼルのみ」という展開となっていました。

そういった状況を打破したのが、2013年。その際「黒・青」に塗り分けられたベゼルを持つ116710BLNRが出たのです。

そして、翌年2014年には「赤・青」が復活。ただし、その際はWGモデルのみの展開となっていました。

こういった経緯があったため、いつしか「黒ベゼル」のGMTマスター2は“人気がない”といった印象に変化。この116710LNの場合、2016年から2017年頃において「セラミックベゼル最安値」となっていた時期があるほどでした。

けれども、2018年頃から116710LNは目立って上昇。このときから「セラミックベゼル最安値」といったポジションではなくなりました。

そして2019年、116710LNは生産終了。今度は逆に、GMTマスター2から「黒ベゼル」消滅したのです。

その時から、ある意味「カラーべゼルよりも黒ベゼルのほうがレア」ともいえる状態となったわけですが、中古相場では116710LNがカラーベゼルモデルよりも高値となることはありませんでした。

そんな黒ベゼルでありますが、今年、2024年の新作発表でSS黒ベゼルモデルが5年ぶりに復活。

そうなると、この116710LNの中古相場にも影響があるかと思ったわけですが、発表時には特に大きな影響はありませんでした。

しかし、そう思っていたら、4月下旬の今、なんと116710LN上昇している様子が発生。

現在水準は約174万円となっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2023年8月
の安値
2024年4月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
GMTマスター2
116710LN
中古 0年
8ヶ月
¥1,628,000 ¥1,745,000 117,000 107.19%

116710LNは、新作発表時において2023年8月水準と「特に大きく変わりない」といった様子。今月上旬時点では160万円台だったのです。

それが今、116710LN約170万円台に変化。変動額は約11万円の上昇ですが、これは短期間で急激に変化したといえます。

そういった意味で、今回の116710LNの変動は、「黒ベゼルの新型登場」ということが相場に影響したのでしょう。

ちなみに、「生産終了」が明らかになったヨットマスター2については、現時点でもあまり反応が見られません。

今年の新作発表では、「新型登場」による旧モデルの上昇は起こっても、「生産終了」になった旧モデルの上昇は起こらなかったといえます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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