かつて、チューダーは日本に正規輸入されていませんでしたが、そういった時代、「チュードル」と呼ばれ並行輸入されていました。
そういった時期において、一番人気だったといえるのが「クロノタイム」でした。
クロノタイムは2003年頃に生産終了となった模様ですが、ロレックスだと5桁に相当する世代だといえます。
そんなクロノタイムでありますが、年式によって相場が異なるという傾向があり、分かりやすくいうと「古いほど高い」という傾向があります。
というのも、古い世代にはロレックスそのもののパーツが使用。それが高値の理由だといえます。
反対に、新しい世代には「ロレックスとは遠い要素」が存在。5連ブレスレットやカラフルな文字盤は、最終世代ならではの特徴です。
そのため、クロノタイムは「ロレックスと異なる要素」があればあるほど安価という傾向があったのですが、2022年頃からそれが崩れてきたといえます。
その頃から、“イエロー”や“グリーン”といったカラフルな文字盤が評価。その一方で、「ロレックスパーツ使用世代」の中古相場はここ数年大きく変わっていないため、カラフル文字盤と古い世代との相場差はかなり縮まったといえます。
2018年頃まで、カラフル文字盤を筆頭に「安価なクロノタイム」は20万円台前半といった相場となっていました。
それが今や、カラフル文字盤(イエロー)は70万円台にまで達しているわけです。
では今、『最も安価なクロノタイム』はどういった状態かというと、その答えは50万円台といった答えになります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年9月 の安値 |
2024年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
チューダー
クロノタイム タイガー 黒文字盤 アラビア数字 5連ブレスレット 79280 |
中古 | 4年 8ヶ月 |
¥430,500 | ¥578,000 | 147,500 | 134.26% |
クロノタイム全体を見たときに、現在ボトムに位置する個体は、「非カラフル文字盤の最終世代」だといえます。
クロノタイムの最終世代は、タイガーウッズとのコラボモデルである「タイガー」でありますが、それの黒文字盤といったモデルが、今もっと安く買えるクロノタイムということになります。
ただ、クロノタイムのボトム周辺個体には、Bランク以下といった個体が多め。記事では、ABランクを相場の参考値としているため、今回は79280の黒文字盤を例としました。
この79280黒文字盤は、2018年頃まで25万円程度といった価格帯だったのですが、2019年1月には約35万円にまで上昇。そして、前回お伝えした2019年9月には約43万円となっていたのです。
現在水準は約57万円ですから、2019年9月⇒現在で約14万円の上昇ということになります。
2019年から現在まで79280黒文字盤は値動きしているものの、2019年の激しい上昇と比べると、「そこまで値動きしていない」ともいえます。
ちなみに、2017年頃まで79280黒文字盤は、スピードマスタームーンウォッチの3570.50とほぼ同じ価格といった傾向がありましたが、現在では3570.50よりも若干高値といったところ。
2019年においては、3570.50をぶっちぎりで離した状態だったため、だいぶ追いつかれた状態だといえます。