5桁リファレンスのロレックスが現行だった時期と同じ時期に現行モデルだったこのカラトラバ。数あるカラトラバの中でもかなり人気なモデルで、何時の時代でもこれを「欲しい!」という人が多いように感じます。
パテックフィリップの中でカラトラバシリーズは、最もシンプルかつ基本となるモデル。「カラトラバ」というシリーズ自体の知名度はありますが、そのカラトラバの中で有名なモデルといえば「96」か「トロピカル」ぐらいしかありません。
トロピカルは陶器文字盤を搭載するという希少なモデルですので昔から全体的に高値傾向。
しかしそれ以外のカラトラバの中で、これといって特に人気というモデルは存在しないのです。96シリーズを含めて。
そして、そんなカラトラバの中で“かなり人気がある”のがこの5000なのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2008年11月 の安値(ヤフオク) |
2016年11月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
カラトラバ 5000G |
中古 | 8年 0ヶ月 |
¥950,000 | ¥1,296,000 | 346,000 | 136.42% |
カラトラバの5000は90年代後半モデルという印象がありますが、実際は90年代前半から存在するモデル。
アラビア数字がアップライドとなったのが後期で、本記事のモデルのようにアップライドでないほうのモデルが前期モデルです。
ホワイトゴールドとイエローゴールドバージョンが存在しますが、いずれも黒文字盤を採用。カラトラバで黒文字盤を採用するモノが非常に少ないため、黒文字盤のカラトラバは5000でなくても比較的人気のある傾向です。
ただし、5000にはもう一つピンクゴールドのモデル5000Rがあり、それのみピンク文字盤を採用。しかし、ピンク文字盤だからといって特に不人気というわけでもありません。
通常、黒文字盤と比べてピンク文字盤は人気がない傾向ですが、5000の場合はピンク文字盤でも人気がある。このことは5000自体の人気が高いということを示しています。
ではなぜ5000に人気があるのか。
しかし、それを考えても「これが人気の理由」という強い要素は無いのです。
確かに、4時位置についたスモールセコンドというデザインは特徴的。
しかしこれは、搭載するキャリバー240の仕様を活かしたモノ。
また、カラトラバとしては全体的にモダンな印象がありますが、モダンデザインのパテックフィリップが好まれるかというとそうとも限りません。
例えばプチコンプリケーションの場合、モダンな印象の5055はどちらかというと不人気です。
ということで、これと言って人気のある要素があるわけでもない5000。
それでも5000の人気があるのは、
- 黒文字盤採用
- 裏スケ
- 薄型&モダンデザイン
という要素がバランス良く混じり合い、とても釣り合いの取れたツボなモデルとして評価が高いのでしょう。
ちなみに、筆者はピンクゴールドの5000Rにぐっときます。