パシャCの基本は3針モデルですが、フラッグシップ的な存在としてクロノグラフがあります。
クロノグラフのパシャC(非限定モデル)は2つあり、1つが白文字盤のW31039M7。もう1つが銀文字盤のW31048M7であります。
これらは、同じ時期に存在していたのではなく、白文字盤が1997年~2000年頃、銀文字盤が2000年からのラインナップでした。
当時のパシャCの新品実勢価格は、3針が28万円程度でしたが、クロノグラフは40万円程度といった価格帯。その頃のロレックス新品実勢価格を例とすると、3針パシャCがデイトジャストの16200に近く、クロノグラフとなると、シードゥエラーの16600と同じ水準だったのです。
新品時にそういった価格帯だったために、パシャCのクロノグラフの中古相場は、しばらく「高値」といった感覚だったのですが、2010年代になるとそういった印象はなくなりました。
2010年代中盤において、3針パシャCは15万円程度だったわけですが、クロノグラフは18万円程度でした。
さて、パシャCといえば、2021年から目立って上昇した経緯がありますが、その時点で3針モデルは20万円以上という水準になっています。
その一方でクロノグラフは、3針ほどの目立った反応を見せていませんでした。
そんなクロノグラフでありますが、去年の秋になってようやく「らしい反応」がみられ、その際、銀文字盤が30万円台に到達しています。
そして今、白文字盤についても30万円超えという様子が見られるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年7月 の安値 |
2024年6月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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カルティエ
パシャC W31039M7 |
中古 | 6年 11ヶ月 |
¥182,000 | ¥305,800 | 123,800 | 168.02% |
W31039M7を前回お伝えしたのは、2017年7月と、もはや7年近くも前となってしまったのですが、その際の相場は、約18万円といった状態でした。
それに対して、現在水準は約30万円ですから、この間で12万円ほどの上昇となったわけです。
W31039M7の約30万円という水準は、パシャ38mmの3針モデルよりやや安価といえるわけですが、こういった序列は、新品時代、すなわち2000年頃の序列に近いといえます。