筆者は個人的に、1990年代後半から2000年代前半に現行モデルだったジャガールクルトの各モデルが好きなのですが、近頃そういったモデルの中古相場が高くなっていると感じます。
今回お伝えするのは、その時代のレベルソデュオのSSモデル、270.8.54でありますが、これは2022年11月時点で約79万円に達していました。
記事では、2016年から270.8.54を何度か取り上げたことがありますが、2020年頃まで40万円台で購入可能という状態が続いていたほど、かつては「あまり値動きしない」という傾向があったのです。
それが、2022年からは目立って上昇するようになり、2月には約66万円、11月には約79万円に変化。特に、2022年という年において大幅変化をした経緯があります。
では、それから現在にかけて270.8.54はどういった動きとなっているかというと、現在水準は88万円という状態。
2022年ほどの変動では無いものの、2022年から現在にかけてもしっかり上昇している様子があるといえます。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2022年11月 の安値 |
2024年6月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ジャガールクルト
レベルソデュオ 革ベルト 270.8.54 |
中古 | 1年 7ヶ月 |
¥796,000 | ¥880,000 | 84,000 | 110.55% |
270.8.54が現行だった当時のレベルソは、レベルソクラシック、ビッグレベルソ、レベルソデュオが基本ラインナップだったといえ、この中でデュオは最も高級な存在となっていました。
レベルソはケースをひっくり返せることが最大の特徴でありますが、デュオはひっくり返した側にも文字盤が存在。そこには、もう1つの時間帯を表示可能で、レベルソデュオはGMT機能を有しているのです。
こういったコンプリケーション的なメカニズムだけでなく、デュオには、ビッグレベルソとの差がもう1つ存在します。
それが、表側の文字盤が「ギョーシェ」となっている点。ビッグレベルソはSSでもYGでも通常タイプの文字盤なのですが、デュオにはギョーシェ装飾が施されているのです。
そういった豪華モデル、なおかつジャガールクルトというマニュファクチュールでありながら、4年ぐらい前まで270.8.54は40万円台で購入可能という状態だったわけです。
それが今では、80万円台に到達しているわけですから、ようやく「らしい相場」になったと感じます。