腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

2020年水準との差が5万円程度、ラジオミールPAM00141

2024年6月14日更新
オフィチーネパネライのラジオミールPAM00141について斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年8月の安値と2024年6月の安値を比較し現在相場を考察。この3年10ヶ月での変動は5万7800円の値上がりだった。

ラジオミール PAM00141についての考察(2024年6月)

ゼニスムーブメント搭載のパネライは、2002年度をもって終了。2003年からなにかの事情でゼニスベースのムーブメントが使えなくなったためか、2002年にデビューしたゼニスムーブメント搭載モデルはいずれも1年で生産終了しているのです。

当時のパネライは各モデルごとに1年あたりの生産数が決まっていたため、2002年デビューのゼニスムーブメント搭載モデルは、レギュラー版でも限定モデルのような生産数となっています。

それに該当するのが、ルミノールクロノの121番、122番、ラジオミールの141番であります。

当時、ゼニスムーブメントを搭載するパネライは、いずれも上級モデルであり、ルミノールクロノは、ルミノール系の最高峰。ラジオミールは、ロレックスでいうデイデイトのような存在でした。

さて、近頃といえば、この時代のレギュラーモデルが「久々に評価」といった傾向が見られますが、ラジオミールにおいては、ゼニスムーブメント世代の103番が上昇。2021年時点で130万円台だったのが、2023年6月時点で180万円台に達しています。

しかしながら、今回お伝えするPAM00141については、103番ほどの変化が見られず、現在約85万円で購入可能といった状態。

この141番は、2020年8月時点で約79万円だったのですが、その頃から現在までにかけて5万円程度の値動きしかしていないのです。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります
パネライ PANERAI PAM00141 ラジオミール デイト 自動巻き メンズ 箱・保証書付き_811287

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年8月
の安値
2024年6月
の安値
変動額 残価率
オフィチーネパネライ
ラジオミール
PAM00141
中古 3年
10ヶ月
¥798,000 ¥855,800 57,800 107.24%

141番は、ゼニスムーブメント搭載のラジオミールとしては、唯一ステンレスが採用されています。

ラジオミールは基本的に、K18モデルといった傾向があったため、レギュラーモデルでSSが採用されていたのは98番(GMTアラーム)とこの141番ぐらい。

141番は、103番といったゼニスムーブメント搭載モデルのSSバージョンだといえます。

ただ、103番のケースサイズが40mmなのに対し、141番は42mm。また、文字盤のスモセコ部分が銀色といった変化があります。

このスモセコ部分が銀色というのは、ルミノールクロノの122番などと同様。2002年デビューのゼニス搭載最終パネライならではの特徴だといえます。

141番は、上級モデルであった頃のラジオミールの希少SSモデル。パテックフィリップでいうならば、カラトラバのSSモデルといった感じであるわけです。

そうであるにも関わらず、現在、2020年水準との差が5万円程度という状態であるため、検討する価値がある1本だと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。