2022年から、90年代カラトラバが目立った上昇となっている様子があり、過去相場の2倍近い状態となっているケースが目立ちます。
例えば、5000Jは2020年頃まで140万円前後といった相場でしたが、2022年5月に230万円台。今年になると280万円以上といった状態が見られるのです。
今回お伝えするのは5032J-010でありますが、前回お伝えしたのは2021年1月のこと。その際は、約151万円といった状態でした。
では、5032J-010の現在水準はどうなっているかというと、その答えはなんと約287万円。
2021年1月⇒2024年6月までの3年5ヶ月間で、約135万円も高くなっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年1月 の安値 |
2024年6月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
カラトラバ 5032J |
中古 | 3年 5ヶ月 |
¥1,518,000 | ¥2,877,820 | 1,359,820 | 189.58% |
5032J-010は、筆者が個人的に好きなモデルとして、過去何度か取り上げています。
ケースサイズは36mmと、この世代のカラトラバとしては「ジャンボ」ともいえる大きさで、針は2つ。それでいてキャリバー240の自動巻ムーブメントを搭載しているというのが、グッときます。
また、針や文字盤インデックスの形状は、96系のデザインである一方、ベゼル部分はクロノグラフの5070系を思わせる、カラトラバらしからぬデザイン。そのバランスが絶妙で「個人的に好き」なのです。
5032J-010は決して有名なモデルではないため、2021年まで目立った変動をしていませんでした。
最初に取り上げた2016年8月から現在までの相場変遷は以下の通りです。
2021年までは「数年かけて6万円程度の値動き」にとどまっていたわけですが、2021年⇒2024年では一気に130万円といった単位の上昇をしています。
5032J-010はマニアックなモデルであるため、かつては「値動きしない」という印象でしたが、筆者のように「個人的に好き」と思った方がいたならば、“買ったほうが正解だった”といえる事例であります。