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現在相場考察

約135万円も高くなっている、カラトラバ5032J-010

2024年6月18日更新
パテックフィリップのカラトラバ5032Jについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2021年1月の安値と2024年6月の安値を比較し現在相場を考察。この3年5ヶ月での変動は135万9820円の値上がりだった。

カラトラバ 5032Jについての考察(2024年6月)

2022年から、90年代カラトラバが目立った上昇となっている様子があり、過去相場の2倍近い状態となっているケースが目立ちます。

例えば、5000Jは2020年頃まで140万円前後といった相場でしたが、2022年5月に230万円台。今年になると280万円以上といった状態が見られるのです。

今回お伝えするのは5032J-010でありますが、前回お伝えしたのは2021年1月のこと。その際は、約151万円といった状態でした。

では、5032J-010の現在水準はどうなっているかというと、その答えはなんと約287万円

2021年1月⇒2024年6月までの3年5ヶ月間で、約135万円も高くなっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2021年1月
の安値
2024年6月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
カラトラバ
5032J
中古 3年
5ヶ月
¥1,518,000 ¥2,877,820 1,359,820 189.58%

5032J-010は、筆者が個人的に好きなモデルとして、過去何度か取り上げています。

ケースサイズは36mmと、この世代のカラトラバとしては「ジャンボ」ともいえる大きさで、針は2つ。それでいてキャリバー240の自動巻ムーブメントを搭載しているというのが、グッときます。

また、針や文字盤インデックスの形状は、96系のデザインである一方、ベゼル部分はクロノグラフの5070系を思わせる、カラトラバらしからぬデザイン。そのバランスが絶妙で「個人的に好き」なのです。

5032J-010は決して有名なモデルではないため、2021年まで目立った変動をしていませんでした。

最初に取り上げた2016年8月から現在までの相場変遷は以下の通りです。

  • 2016年8月の安値 ¥1,382,400
  • 2019年12月の安値 ¥1,450,460
  • 2021年1月の安値 ¥1,518,000
  • 2024年6月の安値 ¥2,877,820
  • 2021年までは「数年かけて6万円程度の値動き」にとどまっていたわけですが、2021年⇒2024年では一気に130万円といった単位の上昇をしています。

    5032J-010はマニアックなモデルであるため、かつては「値動きしない」という印象でしたが、筆者のように「個人的に好き」と思った方がいたならば、“買ったほうが正解だった”といえる事例であります。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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