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現在相場考察

2022年8月水準に対して約40万円もの値上がり、サントスガルベW20067D6

2024年7月1日更新
カルティエのサントスガルベW20067D6について斉藤由貴生が執筆。本記事では2022年8月の安値と2024年7月の安値を比較し現在相場を考察。この1年11ヶ月での変動は¥408,400だった。

サントスガルベ W20067D6についての考察(2024年7月)

2022年頃から、「かつての相場の2倍3倍」といった状態になるカルティエが見られるようになったといえますが、当時その様子を象徴していたかのような存在が、サントスガルベW20067D6であります。

W20067D6は、サントスガルベLMサイズのグレー文字盤。通常、この時代のサントスガルベにはギョーシェ仕様の白文字盤が採用されているのですが、W20067D6はサンレイ仕様のスレートグレー文字盤となっているのです。

そういった希少性と見た目の格好良さから、W20067D6には「一味違うサントスガルベといった感覚があるわけですが、2020年時点では、通常モデルに対して「プラス5万円程度」といった相場にとどまっていました。

それが2022年になるとW20067D6は、通常モデルとは明らかに違う相場に変化。

前回お伝えした2022年8月時点でW20067D6は、なんと約101万円に達していたのです。(当時の通常モデル相場は40万円程度=相場差が60万円規模に変化)

さて、W20067D6のように、2022年という特定の時期に「ガバッと上昇」という動きになると、値動きはその時点だけといった場合が珍しくありません。

しかし、W20067D6は2022年で値動きがストップするということはなく、それから現在までにかけても値上がりが継続。

W20067D6の現在水準は、なんと約142万円となっているのですが、これは2022年8月水準に対して約40万円もの値上がりという状態なのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2022年8月
の安値
2024年7月
の安値
変動額 残価率
カルティエ
サントスガルベ
W20067D6
中古 1年
11ヶ月
¥1,019,400 ¥1,427,800 408,400 140.06%

こういった動きを見ると、こういったカルティエは、今後も「値動きする」ようになるのではないかと感じます。

かつてのオメガがそうだったように、『以前は“値動きしない”傾向だったのが、あるタイミングから“ロレックスのような変動”となった』という事例があります。

私の著書「データでわかる腕時計投資の正解」でも触れましたが、『値動き始まり元年』といえる状態は、ノーチラス2017年ロイヤルオーク2018年オーヴァーシーズ2021年であります。

そういった『値動きの始まり』的な動きが、カルティエの旧世代モデルにも起こりつつあるのではないか。それが、今回のW20067D6の事例からいえると思うのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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