中古腕時計の値動き変遷をざっくりいうと、『2007年頃までが高値⇒2008年にリーマンショックで安値⇒2013年頃からアベノミクスで高値』というようになります。
そして、上記のような大きな変化が起こる際に、それまでの価格序列が入れ替わるという事例があるのです。
ヨットマスターの16622は、かつてコンビモデルよりも高値となっていました。
16622と同じ世代のコンビモデルといえば、青サブの16613がありますが、『リーマンショックで安価』ぐらいまでの時期までは16622のほうが高かったのです。
しかし、2013年頃から相場全体が上昇に向かったときから、16622と16613との相場が逆転。今では、16613のほうが高くて当たり前となっているわけです。
そんな16622でありますが、今年1月時点ではボトム価格が約122万円という状況に変化。これまでの16622中古相場として過去最高値といえる水準でした。
そして今、16622はさらに上昇している様子。現在水準は128万円となっているのですが、16622が『120万円台後半』というところまで到達したというのは、なかなか大きなニュースだといえるかと思います。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2024年1月 の安値 |
2024年7月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
ヨットマスター 16622 |
中古 | 0年 6ヶ月 |
¥1,226,760 | ¥1,280,000 | 53,240 | 104.34% |
この128万円という16622のボトム価格は、過去最高値更新といって差し支えないないでしょう。
ただ、従来16622よりも安価だった16613は現在どういった状態かというと、ボトム価格が約139万円。過去最高値更新状態の16622よりも青サブのほうが10万円程度高値となっています。
また、16622といえば、以前の記事で何度もお伝えしたように「相場全体を示すかのような動き」といった傾向があったのですが、現在、相場全体を示しているとはいえません。
16622は過去最高値といった状態ですが、SSデイトナといった人気モデルの多くは2022年春水準よりも安価であります。
長らく、16622は「不思議と相場全体の動向を示すかのような動き」をする傾向がありましたが、ついにその現象が起こらなくなったといえます。
そういった意味で、「120万円台後半になった」ということよりも「相場全体を示さなくなった」ということのほうがインパクト大だと感じます。