筆者が個人的に好きなモデルのため、長年チェックしているレベルソデュオの270.2.54。
これは、1990年代後半頃に現行だったレベルソですが、当時の「レギュラーモデル」の中では上級といった位置づけでした。
その頃のラインナップは、レベルソクラシック、ビッグレベルソ、レベルソデュオが主。デュオはビッグと同じケースサイズですが、表側文字盤がギョーシェ仕様となっている点がビッグとの差であります。
レベルソデュオには、SSとK18モデルが用意されていたのですが、K18にはYGだけでなくPGも存在(レアモデルとしてWGなどもある)。
この270.2.54は、PGモデルであります。
2017年頃から2020年頃まで270.2.54は、88万円程度といった水準が続いていたのですが、2020年12月に100万円前後といった水準に上昇。
その後は値動きするようになり、前回お伝えした2021年12月時点では約115万円となっていました。
270.2.54には、革ベルト版とブレスレット版があるのですが、2022年頃から革ベルト版が中古市場であまり見かけなくなくなったため、記事では115万円という状況後の様子をお伝えできていません。
ただ、2023年9月には、限定版のPGモデルである270.0.54が140万円台に到達。また、非・限定のYGモデルである270.1.54が当時130万円台に達していたことから、2023年時点でに270.2.54相場は140万円台といった水準に達していたと推測できます。
そんな270.2.54でありますが、2024年の今、さらに相場が上昇している様子があるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年12月 の安値 |
2024年7月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ジャガールクルト
レベルソデュオ 270.2.54 |
中古 | 2年 7ヶ月 |
¥1,155,000 | ¥1,680,000 | 525,000 | 145.45% |
270.2.54の現在水準は168万円となっているのですが、これは前回お伝えした2021年12月の約115万円に対して、52万円もの値上がり状態であります。
近頃といえば、2021年12月水準と「同じ」や「それよりも安価」といったモデルが珍しくありませんが、270.2.54は50万円規模の上昇。2022年以降において、いかにこの世代のレベルソが評価されるようになったかが分かります。
なお、筆者は2003年頃から270.2.54を追っていますが、当時の中古相場は40万円台後半といったところでした。
そして、2000年代後半には50万円台前半程度となっていたのですが、リーマン・ショック後にも目立った下落とはならず、2010年1月時点で約54万円という状態だったのを筆者は記録しています。
それが、2013年以降は60万円台後半となり、2016年頃にかけて「さらなる上昇」という状態が継続。2016年9月には約97万円に達していました。
ただ、2017年以降は値動きが停滞気味に変化。こういった様子は、ランゲ1やルミノールベースなどでも見られましたが、これらは不思議と5年ぐらい変動しないという状況に2017年頃から陥ったといえます。
そして2021年、レベルソデュオは「値動きしない」という状態を脱却。2021年に110万円台、2022年には120万円台、2023年には推定140万円台となったわけです。
そういった経緯を経て、270.2.54は2024年の今160万円台になったわけですが、これは2010年1月水準よりも100万円以上も高値。
2010年1月当時、筆者はアメブロで「パテックのように、ジャガールクルト再評価の日にはこの金額がウソのようになっていることでしょう。」と記述していたのですが、まさにその通りになったといえます。