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現在相場考察

2016年から変化した額は、タンクアビスW1534351

2024年7月30日更新
カルティエのCPCPW1534351について斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年10月の安値と2024年7月の安値を比較し現在相場を考察。この7年9ヶ月での変動は¥3,863,000だった。

タンクアビス W1534351についての考察(2024年7月)

CPCPは、1998年からカルティエが展開した最高級ラインですが、2002年に自社製ムーブメントモデルとして登場したのがタンクアビスであります。

これは、文字盤を見ると分かるように、2つの時間帯が表示できるモデルなのですが、こういった見た目を採用するモデルにありがちな“要素”がありません。

それが、竜頭の数であるのですが、通常、文字盤上に「2つの独立した文字盤」があるようなモデルは竜頭が2つということが多く、仕掛けとしては単に2個のムーブメントが搭載されているということが多いわけです。

しかし、タンクアビスの場合竜頭が1つ。つまり、1つのムーブメントで2つの時間帯を表示させるという複雑機構が搭載されているのです。

こういった仕掛けや、当時のカルティエとしては珍しい『自社製ムーブメント』という内容から、タンクアビスの定価は250万円程度と、その時期のパテックフィリップコンプリケーションと同じような水準だったのです。

しかしながら、前回このW1534351をお伝えした2016年10月時点では、なんと約84万円といった相場でした。

筆者は、CPCP全般が好きなため、タンクアビスを昔からチェックしているのですが、2016年に限らず、その後も80万円台ぐらいで購入可能だったと記憶しています。

そういった状況が続いていたCPCPですが、2023年頃までには「ガバっと上昇」するように変化。いずれも、“CPCPのコンセプトに見合った中古相場”になったといえます。

では、このタンクアビスのWGモデルであるW1534351は、現在どういった水準になっているのか。その答えは、なんと約470万円であるのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2016年10月
の安値
2024年7月
の安値
変動額 残価率
カルティエ
タンクアビス
W1534351
中古 7年
9ヶ月
¥845,000 ¥4,708,000 3,863,000 557.16%

W1534351は、この7年9ヶ月間で386万円もの値上がりとなったわけですが、これは約5.5倍もの伸びとなったことになります。

なお、470万円台という現在相場は、同じ世代のパテックフィリップコンプケーションモデルと同等ですから、タンクアビスの中古相場はパテック並になったといえます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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