初代相場に対する筆者の感想
人気モデルの初代は、何かと偉大だと思うのですが、実は思ったほど評価されていないという事例が多いように感じます。
例えば、ノーチラスは3700は、現在2332万円といった水準なのですが、これは5711/1A水準を見たときに「思ったほどの差がない」という感覚になるわけです。
また、GMTマスターの6542についてもそういった感覚があります。現在、6542の売り出しはないものの、そのオリジナリティや希少性等を考えたときに、以前の相場は「それほど高くない」と感じられる側面があります。
もちろん、6542には“プラスチック製ベゼル”の状態といった、その雰囲気を構成するパーツのオリジナリティがどこまであるかといった点において、同じ6542でも状態で評価が大きく異なるという側面があるかもしれません。ただ、そういったことを考慮しても「初代なのにそれほど評価されていない」という感覚があるといえるのです。
ここまでが、筆者個人的な「初代が思ったほど評価されていない」という思いなのですが、それを前提として初代ロイヤルオークの5402STの現在相場を見ると、よりそういった感覚が強くなります。
初代ロイヤルオークである5402STの今
では、現在5402STはどういった価格で購入可能かというと、その答えはなんと1133万円であります。
これは、5402STの現行版ともいえる16202ST.OO.1240ST.01の現在相場よりも安価。現在、16202STは1180万円となっているため、5402STのほうが47万円安く入手可能なのです。
つまり、ロイヤルオークについては「初代が思ったほど現行よりも高くない」ということを通り越して、「初代が現行よりも安価」となってしまっているのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2023年8月 の安値 |
2024年8月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オーデマピゲ
ロイヤルオーク 5402ST |
中古 | 1年 0ヶ月 |
¥11,896,500 | ¥11,330,000 | -566,500 | 95.24% |
16202STは近年登場したモデルですから、「高くて当たり前」と思われるかもしれませんが、いくら出たばかりでも「初代超え」となる事例は“ほぼ無い”といえます。
“ほぼ無い”としたのは、筆者が全てを調べたわけではないからですが、筆者としては「現行が初代超え」となるのは見たことがありません。
そういった意味で、現在の5402ST水準は異例といえるわけですが、元祖ラグスポ、その初代モデルである5402STが相対的に安価という今の状況は、後からみれば「そんな事があったのか」というようになるかもしれません。