2005年頃までのパネライは、ルミノール=通常スポーツ、ラジオミール=高級ドレスといったような棲み分けがありました。
そのため、K18素材は主にラジオミールに採用されており、ルミノールのK18といった高級素材は「かなりレア」という感覚があります。
また、パネライはK18素材に対して、早くから積極的にRG(PG)を採用した経緯があり、逆にYGのモデルが“ほぼない”という傾向があります。
そして、2010年以前のパネライにおいて唯一YGが採用されたのがルミノールマリーナのPAM00140であります。
140番は、よく見かける44mmのオーソドックスなパネライという見た目ながら、「YGである」というのが最大の特徴。ひと目見ただけで「珍しい!」という感覚になります。
そして興味深いのは、140番のWGバージョンともいえる存在があるという点。それが、今回取り上げるPAM00180であります。
この180番は2004年に登場。140番は2003年登場ですから、1年遅れでラインナップされたといえます。
文字盤は、140番同様カーボンにアプライドインデックスという仕様。YGのように「ひと目見ただけで違う」という感覚にはならず、ぱっと見た感じは「よくあるSSモデル」と思いきや、実はホワイトゴールドというのが乙だといえます。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年3月 の安値 |
2024年8月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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オフィチーネパネライ
ルミノールマリーナ PAM00180 |
中古 | 6年 5ヶ月 |
¥1,490,000 | ¥1,937,850 | 447,850 | 130.06% |
PAM00180の現在相場は約193万円といった状態でありますが、これは2018年水準に対して約44万円の上昇です。
ただ、こういった動きはWGの140番でも同様で、2018年3月水準が約171万円である一方、現在水準は約217万円となっています。
ですから、YGについても2018年⇒現在にかけて約46万円の上昇となっているため、これら希少なK18ルミノールマリーナは両者ともに同じような変化をしたわけです。
なお、過去数年の中古個体出現数を見ると、YGよりもWGのほうが遥かに少ないのですが、YGのほうが高いのは「ひと目見ただけでレア感がある」と分かりやすいからでしょう。