お笑いのネタとしか思えないようなこの116598SACOの見た目。
ド派手なダイヤモンドモデルのロレックスは多々あれど、ヒョウ柄を用いたモノはこれぐらいではないでしょうか。
しかもこれ、ロレックスとしてはかなり珍しく、純正革ベルトまでヒョウ柄。
見た目も価格面においても、ユーザーをかなり選ぶモデルですが、これだけ突き抜けているので誰も無視できません。
そのためか、流通量もこの手の時計としてはかなり多く存在。
そして、なんといってもびっくりなのが、2014年と比べて約100万円の値上がり状態だということです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2014年3月 の安値(ヤフオク) |
2016年11月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
デイトナ “デイトナレパード” 116598SACO (K番) |
中古 | 2年 8ヶ月 |
¥3,880,000 | ¥4,892,400 | 1,012,400 | 126.09% |
2014年というとロレックスはかなり高くなっている状況。
モデルにもよりますが、2016年と比べても高いという印象です。
しかし、その頃と比べて約100万円の値上がり。
これ、単に今売られているものが100万円高い、というわけではなく、この記事の個体と同じような価格で最近も買い手がついています。
よって、この116598SACO、立派に値上がり状態なのです。
この時計、一見すると映画に出てくる南米の大金持ちがつけていそうなイメージ。また、これぐらいコテコテな感じだと、逆に突き抜けすぎて高級品というイメージではなく、渋谷109に売っているギャル好みの時計という感じにも見えてしまうかもしれません。
しかし、デイトナレパードは、その派手な見た目というだけでなく、ロレックスにおける例外中の例外という良さがあると思います。
ロレックスの1つの良さが、シンプルで分かりやすい商品ラインナップだということ。
デイデイトやデイトジャストなどは文字盤ラインナップが多々あり、シンプルなように見えませんが、文字盤以外の部分はどれも共通ですし、文字盤のデザイン自体にだって共通のポリシーが存在します。
しかし、このデイトナレパードの場合、ヒョウ柄の文字盤を採用。
通常、ロレックスはこのような柄付き文字盤を採用しません。
それに該当するのはシェル文字盤などでしょうがそれはあくまで天然素材です。
コンピュータ文字盤という存在もありますが、それはデイデイトとデイトジャストの1つのタイプとして存在しており、このレパードのように専用デザインとして1モデルだけに採用されているわけではありません。
そして、極め付きはなんといっても専用デザインの革ベルト。
専用デザインのストラップはかなり例外中の例外といえるでしょう。
ロレックスが他のブランドと明らかに違うのは、どのモデルでもストラップは共通という点。
サブマリーナでもエクスプローラでも、バックル部分など機能面の違いはありますが基本的にブレスレットのデザインは同じです。
ジュビリーブレスレットやプレジデントブレスなどはデイトジャストとデイデイトに用意された特殊なブレスレットですが、シリーズ全体に用意されているため、1モデルだけのためのモノではありません。
1モデルのための専用デザインといえば、デイトナビーチに採用される4色のカラフルな革ベルトでしょう。
しかし、この116598SACOに採用されるのはデイトナビーチより遥かに派手で凝った内容のヒョウ柄という革ベルト。
つまり、116598SACOは文字盤もベルトもこのモデルだけに用意されたもので構成されているのです。
よって、これだけ例外中の例外という116598SACOは、かなりなレアモデルであることは間違いありません。
特にロレックスの場合、赤サブのように文字盤に小さく書かれた「SUBMARINER」が赤いだけで高値になるほど“例外”が価値を生み出す傾向があります。
そして、これだけ例外だらけのこの116598SACO、2014年という高い時期からさらに100万円高くなった、という相場上昇の仕方も例外の腕時計なのです。