チタンの腕時計は、1990年代頃から高級腕時計に採用されるようになったといえます。
当時チタンの腕時計に積極的だったといえるのは、オメガやオーデマピゲ、ブレゲなどだったといえ、いずれのチタンモデルに対しても「新鮮さ」があったといえます。
そして、パネライも2000年からチタンモデルを積極展開。ただ、当時チタンが展開されたのはルミノールであり、ラジオミールにはチタンの展開はされなかったのです。
というのも、2000年代前半のラジオミールは、K18素材がメインといったラグジュアリーモデルだったから。ロレックスでいうデイデイトのような役割を担っていたのです。
しかしながら、2005年頃からラジオミールは、ルミノール系と変わりない位置づけに変わり、その頃からラジオミールベースといったエントリーモデルもラインナップされるようになりました。
ただ、興味深いのは、2005年以降の「非・上級シリーズ」となったラジオミールに対して、チタンモデルの展開がなされなかったという点です。
2007年には、セラミックモデルのラジオミールがデビュー(PAM00292)したわけですが、その時点でもチタンの展開はなかったのです。
そして、ようやく2010年になって、チタンモデルのラジオミールが登場。それが、このPAM00338であります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2022年6月 の安値 |
2024年9月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オフィチーネパネライ
ラジオミール PAM00338 |
中古 | 2年 3ヶ月 |
¥778,000 | ¥1,280,000 | 502,000 | 164.52% |
PAM00338は、一見すると「よくあるラジオミール」といった印象ですが、実はチタンというのがツボ。
チタンのラジオミールの希少性は高いといえるため、2022年6月時点で約77万円といった状態でした。
ちなみに、2017年時点で338番は約60万円だったため、2017年⇒2022年で順調に値上がりしていたといえます。
そんな338番でありますが、2024年9月現在はなんと128万円といった状況。これは、2022年6月水準に対して約50万円の上昇といった値動きであります。
近頃、値上がりするパネライが目立っていますが、このPAM00338はそんなパネライの中でも特に目立った動きとなっているといえます。