カラトラバは、2021年という時期を境目に値動きするようになったといえます。
例えば、2019年頃まで5196のK18モデルは170万円前後といった水準だったのですが、現在では270万円前後といった状態。また、3796Rは2018年頃まで100万円未満でしたが、現在では200万円以上となっています。
上記は96系でありますが、それ以外のカラトラバについても様々なモデルが値上がりしているといえます。
しかしながら、そのカラトラバの元祖ともいえる「96」については、そういった上昇が見られない様子。
前回、96をお伝えしたのは約5年前ですが、その際は202万円といった水準でした。
それに対して現在は、約194万円といった状態。
96はこの5年間あまり値動きしていないといえるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年10月 の安値 |
2024年9月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
カラトラバ 96 |
中古 | 4年 11ヶ月 |
¥2,020,000 | ¥1,948,760 | -71,240 | 96.47% |
なお、96は1930年代に登場してから1960年代頃まで生産されたモデルであり、文字盤の種類も多々存在。そのため、記事ではその時点で出ているオーソドックスな96水準を相場としています。
そして、そのようなオーソドックスなモデル同士の比較でも、96は2019年⇒2024年で若干の値下がりといった状態。
他のカラトラバが、2021年頃を境目に上昇していることを考えると、意外な相場だといえます。
「96」というモデルは、パテックフィリップを象徴するモデル。特に5196や3796相場が以前と比べて上昇した今、その元祖である「96」は、2019年水準よりも高くなっていても不思議ではありません。
ちなみに、96は2016年5月時点で約109万円といった水準でした。
2019年10月の202万円という水準は、「2016年水準に対して90万円以上の値上がり」といった状態。96は、2021年以前という時期に値動きしていたのです。
ですから、なぜ他のカラトラバが目立った上昇するようになった「2021年以降」という時期において、96が全く反応していないのか不思議だと感じます。