2005年にパネライ初の自社製ムーブメント搭載モデルとして登場したPAM00201。
この201番は、ステンレスの200番とともに登場したのですが、「プラチナ、50本限定」という“大ボス”のような存在だったといえます。
しかし、そんな201番はここ数年値下がり傾向。
前回お伝えした2022年12月時点では「2019年6月水準に対して約30万円の下落」となっていました。
そして、それから今にかけても201番の値下がりは継続。
現在水準は258万円となっているのですが、なんとこれは2022年12月水準に対して約69万円の値下がりであるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2022年12月 の安値 |
2024年10月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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オフィチーネパネライ
ラジオミール PAM00201 |
中古 | 1年 10ヶ月 |
¥3,278,000 | ¥2,580,000 | -698,000 | 78.71% |
この201番は、パネライ初の自社製ムーブメント搭載モデルという要素を持っていますが、それだけでなく「プラチナ」という点が重要であります。
というのも、この201番以前のパネライで、プラチナモデルとして存在するのがPAM00021とPAM00077、PAM00065などといったような特別なモデルしか存在しないから。つまり、パネライのプラチナモデルは激レアなのです。
なお、21番は1997年登場のラジオミールでロレックスのデッドストックムーブメントが搭載。77番は、トゥールビヨンと、どちらも「ド・スペシャル」なモデルであります。
また、65番も当時のラジオミールとして珍しい青文字盤が採用、かつフレデリックピゲ搭載のスペシャルモデルであります。
かつてのパネライのプラチナモデルは、他ブランドのプラチナモデルよりも「超スペシャル」というキャラクター性を帯びていたといえます。
ただ、現在のパネライではプラチナモデルは通常ラインナップとして売られており、現時点でオンラインブティックを見るとPAM01329が注文できる状態となっています。
ですから、現在のパネライにおける「プラチナモデル」というキャラクターは、過去のように、「超スペシャル」という位置づけではなくなっているわけです。
現行世代のプラチナモデルが他のブランド同様、通常のラインナップとして存在するため、過去の「超スペシャル」だった時代のプラチナパネライに対しても、「レア」という印象が薄れてしまったのかもしれません。
そのため、このスペシャルモデルという位置づけの201番は、値下がり傾向となっているのでしょう。
また、現在水準は2019年6月に対してちょうど100万円安といった状態。
2019年⇒現在では、ルミノールマリーナの113番など2000年代前半世代モデルの多くが値上がり傾向となっているわけですが、201番は逆に大きな値下がりとなってしまっているのです。