フレデリックピゲといえば、高級ムーブメントとして、各モデルの上級モデルに搭載されていた経緯があります。
2000年代前半頃までは、親会社問わず、各ブランドがムーブメント供給を受けていましたが、その頃フレデリックピゲのムーブメントは、カルティエ、ヴァシュロンコンスタンタン、パネライなどの「上級モデル」に設定されていました。
そんなフレデリックピゲ搭載モデルでありますが、数年前まで最も安価で購入可能といった価格帯は25万円前後だったのです。
特に、フレデリックピゲ最安値といった存在だったのがオメガのスピードマスターブロードアローと、カルティエパシャ38mmのW31030H3。
パシャ38mmは上級モデルとして最終定価が100万円程度となっていた高級モデルですが、2020年4月には約26万円といった様子となるなど、安い時期があったのです。
しかし今では、パシャ38mmは50万円程度にまで上昇しているわけで、フレデリックピゲ最安値という座からは離れました。
では現在、フレデリックピゲ最安値といったポジションは「何」かというと、その答えはブロードアローのオリンピックモデル。
特に、白文字盤の321.10.42.50.04.001は以前から安値となっており、今年1月時点でもかろうじて30万円台で購入可能となっていたのです。
しかし今にかけて、この321.10.42.50.04.001は値上がり。現在水準は約42万円(ABランク以上のボトム価格)となっているのですが、この値動きによって「ついに30万円台で購入可能なフレデリックピゲはなくなった」といえる状態であります(筆者調べ)。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2024年1月 の安値 |
2024年10月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オメガ
スピードマスター ブロードアロー 321.10.42.50.04.001 |
中古 | 0年 9ヶ月 |
¥398,000 | ¥428,000 | 30,000 | 107.54% |
これまで、筆者が記事でお伝えしてきたフレデリックピゲ最安値といえたモデル主な変化は以下の通り。
ブロードアロー 3551.20
2017年11月の安値 ¥298,000
2018年9月の安値 ¥343,000
2022年5月の安値 ¥433,000
2024年1月の安値 ¥627,000
パシャ38mm W31030H3
2017年7月の安値 ¥288,000
2017年12月の安値 ¥248,400
2019年4月の安値 ¥300,240
2020年4月の安値 ¥264,000
2021年5月の安値 ¥327,800
2022年4月の安値 ¥371,800
2022年11月の安値 ¥548,000
ブロードアロー 321.10.42.50.04.001
2017年5月の安値 ¥248,000
2019年6月の安値 ¥298,000
2024年1月の安値 ¥398,000
2024年10月の安値 ¥428,000
2017年頃まで、ブロードアローの3551.20とパシャ38mmが同じような水準に位置していましたが、その後ぱパシャ38mmが『30万円程度⇒25万円程度』といった状態を繰り返すように変化。ただ、現在ではどちらも50万円以上といった水準に位置しているため、2020年頃まで相場からすると「かなり高くなった」といえる状態です。
その一方で、このオリンピックモデルの321.10.42.50.04.001は、上昇傾向の現在においても、それらと比べると「頭一つ安価」といった状態。依然として、フレデリックピゲ最安値といった存在だといえます。