2004年頃まで、パネライにおけるラジオミールは“デイデイト”のような存在となっていました。
その時、ラジオミールには様々な“豪華限定モデル”が登場したのですが、最も分かりやすい存在だといえたのが「ダイヤモンドモデル」であります。
他ブランドの例からすると、「ダイヤモンド」という要素はそこまでレアと感じません。
例えばロレックス場合、リファレンス末尾が「G」のダイヤモデルと、通常文字盤の相場が同じ場合があるぐらい、そこまで「ダイヤ」ということに対する特別感がありません。
しかし、パネライの場合は「ダイヤモンド文字盤」、それ自体がレアなのです。
ちなみに、2000年代前半のルミノールにもダイヤモンド文字盤が限定モデルとして存在するのですが、そちらは現在約207万円(130番)といったところ。通常モデル相場が50万円程度ですから、ダイヤ文字盤は4倍程度といった相場なのです。
さて、今回お伝えするのはラジオミールのダイヤ文字盤、PAM00066でありますが、これは当時のパネライにおけるダイヤ文字盤の「最も憧れ」といったモデルだといえます。
パネライのダイヤ文字盤は、ざっくり3種類に分けられ、
となります。
このPAM00066は、フレデリックピゲ搭載の最もスペシャルなダイヤ文字盤なのですが、数が少なく中古市場にはめったに出回りません。
筆者調べでありますが、日本国内に前回この66番が登場したのは、2017年。今回は、7年ぶりの登場となります。
そんな66番でありますが、現在水準はどうなっているかというと約284万円。2017年9月水準に対して約111万円の上昇といった様子であります。
本記事で参考とした中古腕時計
|
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年9月 の安値 |
2024年10月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オフィチーネパネライ
ラジオミール PAM00066 |
中古 | 7年 1ヶ月 |
¥1,730,000 | ¥2,849,000 | 1,119,000 | 164.68% |
近頃、103番といったこの世代のラジオミールが上昇する様子がありますが、その特別バージョンともいえるPAM00066となると、値動き幅が桁違いだといえます。
ちなみに、筆者としてはこの66番、大好きな存在であります。
66番といったフレデリックピゲ搭載のラジオミールは、通常ラジオミールとケース形状が違うため、その特別感が分かりやすいのですが、66番の場合、バケットダイヤと相まって、そのスペシャルさが際立っているといえます。
特に、パネライが大ブームとなっていた2000年代前半といった時期、この66番をつけていたら「ヒーロー」になれるだろうと思ったものですが、当時も今も、街中で66番をしている人をみかけたことはありません。
この66番の魅力は今においても全く失われていないといえますが、ラジオミールが「通常モデル化」した今では、知る人ぞ知るモデルといった存在になっていると感じます。