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現在相場考察

20万円台に達している、スピードマスター3523.30

2024年11月28日更新
オメガのスピードマスター3523.30について斉藤由貴生が執筆。本記事では2021年1月の安値と2024年11月の安値を比較し現在相場を考察。この3年10ヶ月での変動は¥80,960だった。

スピードマスター 3523.30についての考察(2024年11月)

2000年代中盤頃まで現行モデルとして販売されていたスピードマスターのトリプルカレンダー。

このトリプルカレンダーにはいくつかの文字盤色がありますが、筆者は特に銀文字盤が好きであります。

なお、これが現行だったときのスピードマスターのラインナップは、「オートマチック」、「デイト」、「トリプルカレンダー」、「プロフェッショナル」、「ブロードアロー」の5種類が基本でした。

「オートマチック」はエントリーを担った存在で、ETA2892ベースのムーブメント、「デイト」と「トリプルカレンダー」はバルジュー(ETA)7750ベース、「プロフェッショナル」はレマニアの手巻き、「ブロードアロー」にはフレデリックピゲベースの自動巻ムーブメントが採用されていました。

通常であれば、手巻きよりもオートマチックが高級、もしくはその逆といった“わかりやすい序列”となるわけですが、この時代のオメガは搭載するベースムーブメントによって序列が決まっていたため、エントリーでも最高峰でも自動巻、上から2番目のムーンウォッチは手巻きといった分かりづらさがあったといえます。

前回、この銀文字盤のトリプルカレンダー、3523.30を取り上げたのは2021年1月ですが、その際は約15万円といった状態でした。

さて、オメガは2021年から現在にかけて、こういった世代のモデルが軒並み上昇した経緯がありますが、今の感覚で3523.30の15万円という価格を見ると「安い!」と思えてしまいます。

では、3523.30の現在水準はどうなっているかというと、その答えは約23万円(ABランク以上のボトム価格)。

やはり、他のオメガ同様「値上がりしてる」様子が見られます。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2021年1月
の安値
2024年11月
の安値
変動額 残価率
オメガ
スピードマスター
3523.30
中古 3年
10ヶ月
¥158,000 ¥238,960 80,960 151.24%

2021年1月から2024年11月現在までの3年10ヶ月で、この3523.30は約8万円の上昇という値動きでありますが、これは残価率にすると約151%といった数値であります。

つまり、3523.30は1.5倍という伸びになっているわけですから、結構な上昇をしたといえるわけです。

ちなみに、同じ世代の「デイト」の銀文字盤(3513.30)は約19万円といった状態。

トリプルカレンダーよりもやや安価となっているわけですが、こういった価格差は、これらモデルが現行だった25年前から変わらないといえます。

メカニズムとしては、トリプルカレンダーのほうが複雑に感じるため、相場が高いのかと思いきや実は「デイト」とそこまで変わらないというのが不思議だと思っているのですが、現在でもそこまで「差」はないといえる状態であります。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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