2018年に登場したシーマスタープロフェッショナルの現行モデル。
シーマスターには数々のシリーズがありますが、この210.30.42.20.03.001は、スピードマスターでいうムーンウォッチ的な存在だといえます。
また、ロレックスでいうところのサブマリーナーともいえるため、オメガの中で目立ったキャラクターだといえ、特に2000年前後という時期においては、スピードマスターともに人気モデルの代名詞的存在となっていたかといえます。
しかしながら、近年ではシーマスターのモデル展開がスピードマスターとは比べ物にならないぐらい多くなってしまったため、プロフェッショナルについての知名度は以前よりも低くなった可能性があります。
また、名称についても「プロフェッショナル」や「プロフェッショナル ダイバー 300M」と何度か変更されており、さらに「シーマスター300」という別のシリーズが存在したのも“ややこしい”といえたでしょう。
そんなことから、以前よりも「シーマスター プロフェッショナル系」の知名度は低くなっているかと思うわけですが、2年3年ぐらい前までこれらシーマスターの相場があまり変わらなかったということもそういったことを裏付けていたように感じました。
けれども今、プロフェッショナル系のスピードマスターの相場は変化するようになったわけで、特にこの現行モデルについては、それらを牽引するかのように「強い変動」をしている状態だといえます。
この210.30.42.20.03.001は、現在の中古ボトム価格が約61万円となっているのですが、なんとこれはデビュー年の新品実勢価格(安い順の2社平均値)を10万円以上も上回っているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年12月 の新品実勢価格(2社平均値) |
2024年12月 の中古安値 |
変動額 | 残価率 |
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オメガ
シーマスター プロフェッショナル 210.30.42.20.03.001 |
新品 | 6年 0ヶ月 |
¥464,925 | ¥619,800 | 154,875 | 133.31% |
現行のモデルが、現行のうちにデビュー年の新品実勢価格超えとなるのは、数年前ぐらいまで「驚く」という感覚があり、さらにそうなるのは「ロレックス人気スポーツモデルの一部」という傾向がありました。
しかし今、そういったことがオメガにも起こっているわけです。
まして、シーマスタープロフェッショナルは、先のように「2年3年ぐらい前まであまり値動きしなかった」という傾向があるわけで、そういったハンディがあるにも関わらず210.30.42.20.03.001は「デビュー年の新品実勢価格超え」となっているのです。
シーマスタープロフェッショナルは、1993年に登場した初代モデルから、文字盤の「波模様」が大きな特徴となっていましたが、2011年登場の3世代モデル、212.30.41.20.03.001では「波模様」が廃止。
212.30.41.20.03.001は、初のセラミックベゼル搭載モデルとして注目を浴びましたが、「波模様」がなかったのです。
それが、2018年に登場した現行の210.30.42.20.03.001では再び波模様が復活したため、「セラミックベゼル」と「波模様」を持つモデルとして、最も人気、すなわち相場が変動する状態となっているのだと思います。