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現在相場考察

10万円程度で購入可能、スポーツLCV35S黒文字盤

2024年12月17日更新
ブルガリのスポーツLCV35Sについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年1月の安値と2024年12月の安値を比較し現在相場を考察。この7年11ヶ月での変動は1万8200円の値上がりだった。

スポーツ LCV35S 黒文字盤 ブレスレットについての考察(2024年12月)

日本では1990年代後半に「ロレックスブーム」と呼ばれる現象が発生しましたが、それをきっかけとして高級腕時計に注目が集まったといえます。

その際注目度が高かったブランドは、ロレックスオメガカルティエブルガリの4つ。最も高値だったのがロレックスで、安値だったのがオメガでした。

カルティエブルガリは、ロレックスオメガといった「腕時計ブランド」に対し、よりオシャレなものといった感じで受け入れられており、特に当時はブルガリの人気が高かったといえます。

さて、今回はそういった時期に人気だったブルガリを取り上げるのですが、スポーツのLCV35Sというモデルは、『3針、ブレスレット、自動巻』といったオーソドックスな内容。

2001年の新品実勢価格は約28万円(税別)だったのですが、同じ価格帯には以下のようなモデルが存在します。

ロレックス

サブマリーナー14060:約27万円
デイトジャスト16200(青,黒):約28万円

カルティエ

パシャC 黒文字盤W31043M7:約27万円

オメガ

シーマスタークロノグラフ2298.80:約29万円

また、2001年当時は、注目度がそれほど高くなかったといえるパネライのPAM00003も約27万円となっていました。

ちなみに、当時のオメガは10万円台という価格帯が主だったため、このLCV35Sと同じ価格帯だったのはシーマスタークロノグラフのチタンモデルぐらい。ムーンウォッチの3570.50は16万円程度だったので、ブルガリのSSモデルとは比較対象外といったところでした。

(上記2001年の新品実勢価格はいずれも税別)

さて、2024年の今といえば、10万円台といった価格帯では、オメガ含めて2001年頃の人気モデルは購入できない状況となっています。

2001年に新品が16万円程度(税別)で売られていた3570.50は今や50万円超えですし、デイトジャスト16200にしても70万円以上といった相場に変化しているのです。

しかしながら、ブルガリこのLCV35Sは、上記に例として出した2001年の人気モデルの中で、現在唯一10万円程度で購入可能となっている状態であるのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2017年1月
の安値
2024年12月
の安値
変動額 残価率
ブルガリ
スポーツ
LCV35S
黒文字盤
ブレスレット
中古 7年
11ヶ月
¥89,800 ¥108,000 18,200 120.27%

LCV35Sには、黒文字盤、白文字盤、ブレスレット、革ベルトがありますが、2001年頃において最も高値だった組み合わせが「黒文字盤&ブレスレット」だったといえます。

そういった組み合わせといえど、2024年現在において10万円程度で購入可能となっているわけですから、2001年の常識からすると驚きだといえます。

もちろん、2001年と2024年とでは、「常識」は異なります。

ただ、上記の例をしてもロレックスカルティエオメガ、パネライといった各モデルは、2001年よりも高くなっているが「常識」といえる状態。

そうであるならば、ブルガリ2001年よりもだいぶ安価というのは「非常識」といえるかと思います。

LCV35Sは、約10万円という相場になった結果、かつて遥かに安価だったモデルと相場が逆転してしまっている状態。

実際、1999年に筆者はオメガシーマスター120mを約13万円で買いましたが、その際このLCV35Sは高くて選択肢にありませんでした。

しかし今、LCV35Sよりもシーマスター120m(自動巻)のほうが高値。

当時を知っている筆者としては、ブルガリの人気モデルがこのような価格で購入可能となっているのは、お得感満載だと感じます。

また、これまでも10万円程度で購入可能な選択肢としてあったモデルは、いずれも「廉価版」といった要素があったわけですが、このLCV35Sは中堅モデルであるため、そういったことを考慮してもお得感満載な選択肢だと思うわけです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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