定義によっては、ラグスポの元祖ともいえるブレゲのアエロナバルとトランスアトランティック。
アエロナバルのタイプXXがデビューしたのは1995年ですが、その頃の上級腕時計ブランドはスポーツモデルを積極展開する“前”だったといえるため、いわゆる「スポーツ系の積極展開」という流れの元祖といえるのが、このブレゲのタイプXXだといえます。
こういったコンセプトは、デビュー時から「大いに受け入れられた」といえ、1990年代に見た筆者の知人を観察しても、タイプXXをつけている男性が多かったと記憶しています。
ただ、「ラグスポ」人気が高まった2010年代中盤において、ブレゲのアエロナバル等の注目度はあまり高くなく、このアエロナバルの3800ST/92/SW9は、2017年から2021年頃まで長らく52万円程度といった価格から変化しなかったのです。
そんな3800ST/92/SW9ですが、2022年になると大きな変化が生じます。
その際、3800ST/92/SW9は約83万円といった価格にまで上昇。長年にわたって続いていた50万円程度といった状態から脱却したのです。
しかしその後、3800ST/92/SW9は下落。ただ、1つだけ安価な個体があったりするなど、記事で相場をお伝えしづらい状態がありました。
それが現在では、そういった状態は解消されているため、今回記事で取り上げた次第であります。
では、3800ST/92/SW9はどういった相場かというと、その答えは約74万円(ABランク以上のボトム価格)。
2022年水準よりも安価であるものの、2021年以前の相場に戻ってしまうということはなかったといえる状態であります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2022年10月 の安値 |
2024年12月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ブレゲ
アエロナバル 3800ST/92/SW9 |
中古 | 2年 2ヶ月 |
¥831,000 | ¥749,900 | -81,100 | 90.24% |
3800ST/92/SW9は、2021年頃まで50万円程度だったのが2022年に80万円台にまで上昇。それに対して現在水準は約74万円となっています。
そういった意味で3800ST/92/SW9は、70万円台中盤といった水準で落ち着いたといえます。
2022年水準に対しては値下がりであるものの、50万円程度といった状態を脱却したのは決して一時的な現象ではなかった、というのが重要だと思います。