「P番」といえば、デイトナ16520の最終品番として時計ファンには有名であり、かつては「P番こそが最も高い16520」だったといえます。
しかしながら、2020年代の価値観では、評価される16520は「古い」ほうが優勢。P番よりも、“シングルロック”や“200タキメーター”など、古い個体に見られる要素のほうが圧倒的に高くなっているといえます。
さて、「P番」といえばもう1つ最終品番となっているモデルがあるのですが、それがエクスプローラーの14270です。
14270といえば、現行時代においてデイトナ16520とともに「プレミアム価格のロレックス」というツートップだったわけですが、その「P番」が今どうなっているかも気になるところだといえます。
14270の「P番」は、デイトナとは異なり以前から「大きな評価」となった経緯がなく、2017年時点、2021年時点で「14270全体のボトム価格個体に対して、7万円高」といったぐらいの水準に位置していました。
デイトナの場合、「P番」が以前ほど評価されなくなったからといっても、ボトム価格に対して「P番個体」は“プラス100万円以上”といえるため、14270の「P番」は、同じ「P番」でも16520とは事情が異なります。
さて、そんな「P番」の14270ですが、現在相場はどうなっているのしょう。
現在、14270のボトム価格は約69万円ですが、「P番」個体となると約85万円といった状態が見られます。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年1月 の安値 |
2025年1月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
エクスプローラー 14270 (P番) |
中古 | 4年 0ヶ月 |
¥671,000 | ¥857,900 | 186,900 | 127.85% |
「P番」個体は85万円以上といった評価になっている一方、14270全体のボトム価格は約69万円。ということは、「P番」の評価は以前よりも高まった、といえるように思えるのですが、実はよく見てみると14270全体が伸びている様子があります。
というのも、14270全体のボトム価格は約69万円ですが、2番目に安価な個体となると、なんと約81万円といった状態が見られるのです。
記事では、ABランク以上のボトム価格を相場としているため、現時点で「14270が80万円台になった」といえないのですが、『限りなく80万円台に近い状態なっている』といって差し支えないでしょう。
14270が「70万円台になった」という状態になったのは2021年6月ですが、仮に80万円台になったならば、約3年半ぶりの価格ステージの変化だといえます。