2023年に約180万円という状態に値下がりしていたエクスプローラーの1016。
記事では、4桁世代のロレックスをお伝えするときに、基本的に「ロレックス修理明細あり個体」のボトム価格を追うようにしていますが、2023年時点では1016全体のボトム価格が「修理明細書あり」となっていました。
1016は、2021年10月に218万円に達していたのですが、それが2023年5月に約180万円にまで値下がり。「結構な下落」という印象があったといえます。
1990年代後半から2010年代前半頃までにかけて、長年1016は「憧れモデルの代表格」という印象があり、今の感覚でいうところのアクアノートやロイヤルオークのような存在感だったといえます。
また、当時の1016相場は、第1世代アクアノートより高値といった立ち位置となっていたのです。
そんな1016でありますが、2010年代中盤からはそこまで伸びることがなく、相場の立ち位置もアクアノートよりもだいぶ安価となってしまった経緯があります。
そういった前提があるなかで、2023年に「2021年水準割れ」となっていたため、1016の評価はどうなってしまうのだろうという感覚があったといえます。
しかし今、1016は反発し、そのボトム価格(修理明細書あり個体)は228万円となっている状態。
現在水準は、2021年10月以上となっているわけで、過去最も高値といっても差し支えないと思います。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2023年5月 の安値 |
2025年1月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
エクスプローラー 1016 (日本ロレックス明細書あり個体) |
中古 | 1年 8ヶ月 |
¥1,802,500 | ¥2,280,000 | 477,500 | 126.49% |
現在水準からすると、2023年5月の約180万円という状態は安く感じ、「買いだった」という印象になります。
1016のような「大人気」という時期があったモデルの場合、現時点で過去ほどの人気がなかったとしても、流行り物的なものとは異なる完成度があるため、いつかは評価が戻る可能性が高いのかもしれません。
ちなみに、他のモデルと比べた場合、現在の1016の立ち位置はGMTマスター2の116710BLNRと同水準といったとっころ。
116710BLNRは、“近代的な人気モデル”という印象ですが、100万円超えとなったのは2017年8月になってからであります。
それに対して1016は、それより前の時点で100万円を超えていたため、116710BLNRとの差という意味では、1016の現在水準はまだ安価ともいえる側面があるでしょう。