第1世代のオーヴァーシーズには、ラージとミディアム、2つのメンズサイズがあり、それぞれに自動巻とクォーツムーブメントが用意されていました。
最も高いのは、「ラージ&自動巻」、逆に安価なのは「ミディアム&クォーツ」だといえます。
さて、今回は「ミディアム&自動巻」という組み合わせのYGモデルである42050/423Jを取り上げるのですが、前回記事でお伝えしたのは2021年1月でした。
その際、42050/423Jは約215万円となっていたのですが、それに対して現在水準はいくらになっているのでしょう。
その答えは、約260万円。この4年間で、42050/423Jは約44万円の値上がりとなっている様子であります。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年1月 の安値 |
2025年1月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ヴァシュロンコンスタンタン
オーヴァーシーズ 42050/423J |
中古 | 4年 0ヶ月 |
¥2,158,000 | ¥2,606,930 | 448,930 | 120.80% |
オーヴァーシーズは、2021年から値動きが活発化した経緯がありますが、その結果、第1世代ではクロノグラフが約2倍に変化したという事例があります。
クロノグラフのオーヴァーシーズは、2020年頃まで長らく100万円程度という状態が続いていましたが、現在では200万円程度といった状態。2021年を境目に、“100万円⇒200万円”という変化をしたのです。
それに対して、このYGモデルの42050/423Jはどうかというと、2021年⇒2025年の変化が約44万円の上昇。残価率は120%、つまり1.2倍程度だといえます。
そういった意味で、42050/423JはYGモデルという豪華版ながらそこまで変化していないわけで、お得感があるように感じます。
また、近年ではK18の腕時計相場が全体的に上がっているわけで、そういったことを考慮しても「希少なオーヴァーシーズのYGモデル」という42050/423Jの約260万円という現在水準は、以前と比べると「安価」という感覚があります。
実際、現在YGモデル(ブレスレットタイプ)は、ロレックスデイデイトの5桁世代が230万円程度となっているわけで、それぐらいがYGモデルのボトムラインといった感覚があります。
それに対して、この42050/423Jは約260万円ですから、考え方によっては「最も安価なYGモデル(ブレスレットタイプ)ぐらいの価格帯で購入可能」といえてしまうでしょう。
第1世代オーヴァーシーズのYGモデルは、数が少ないということもあって長年5桁世代や118238などの2000年デビュー世代デイデイトよりも高値という印象がありました。
この42050/423Jは、ミディアムとはいえ、メンズサイズの機械式モデルであるため、5桁デイデイトとの相場差は、以前はもっとあったと感じます。
そういった意味で、現在260万円程度で購入可能という42050/423Jは、なかなか検討する価値がある状態だと思うのです。