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現在相場考察

ヨットマスターロレジウムボーイズ168622、ミディアムと呼ばれていたら評価が違ったかもしれない

2016年12月30日更新
ロレックスのヨットマスター168622について斉藤由貴生が執筆。本記事では2009年7月の安値(ヤフオク)と2016年12月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この7年5ヶ月での変動は¥120,210だった。

ヨットマスター ロレジウム 168622についての考察(2016年12月)

スポーツロレックスの中で唯一、メンズサイズ以外のサイズを展開するヨットマスター

しかもメンズとレディースだけでなくボーイズサイズも展開しているというところがかなりレアなポイントです。

デビューしてから数年間は金無垢モデルのみのラインナップだったのですが、最初にYGのコンビモデルが登場。

その際、コンビモデルが設定されたのはボーイズサイズのみであり、メンズサイズには金無垢ラインナップしかありませんでした。

よって、少しカジュアルなヨットマスターとしてコンビのボーイズ、豪華なモデルとしてメンズサイズという分かりやすい違いがありました。

しかし、1999年にロレジウムが発表された際、メンズ、ボーイズ、レディースすべてにロレジウムが追加されたため、ボーイズのロレジウムはデビュー当初からキャラクターが曖昧なモデルという印象があります。

この時計、ボーイズといっても実は35mmというサイズ

35mmというと当時の腕時計ではメンズサイズとしてオーソドックスなサイズですし、オイスターパーペチュアルデイトなどは35mmでもメンズサイズという扱いでした。

また、ロレジウムがデビューした頃と同じ時代のパテックフィリップアクアノートは、38mmのラージと33mmのミディアムという展開でしたが、33mmでもメンズサイズという認識をされていたのです。

アクアノートより大きなこのロレジウムは、ボーイズという呼ばれ方によって、曖昧な存在となってしまいましたが、もしもこれがミディアムと呼ばれていたならば、もう少しキャラクターがはっきりしていたことでしょう。

とはいえこのモデル、特徴的なプラチナの回転ベゼルを備えているが故に、実際35mmというサイズでも見た目的は「ボーイズ」という呼ばれ方がしっくりしてしまうほど小型に見えてしまうモデルです。

それでも、2009年と比べて12万円の値上がりをしていたため、買っても間違いはないモデルだったということになります。

ロレックス ヨットマスター 168622¥855,800〜¥1,263,000(2024年11月22日現在)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2009年7月
の安値(ヤフオク)
2016年12月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
ヨットマスター
ロレジウム
168622
中古 7年
5ヶ月
¥377,790 ¥498,000 120,210 131.82%

12万円という値上がりは立派ですが、他のスポーツロレックスの値上がり額と比べると弱い数字と映ることも確かです。

2009年当時において、30万円台後半という価格帯は青サブより若干高かったため、その頃青サブを買ったほうが投資としては正解でした。

とはいえ、このロレジウムという豪華なモデルが30万円台後半という価格というのは2009年当時においてお買い得な値段に見えたことでしょう。

ちなみに、2009年のロレジウムにおけるメンズサイズとボーイズサイズの価格差は7万円程度

45万円でメンズサイズが売られていたため、この37万円という額は当時としては適正だったのです。

今となっては、メンズサイズが60万円程度になったため、その価格差は10万円程度に開いています。

メンズサイズとの価格差は広がりましたが、その額は3万円

この“3万円”という評価は微妙な判断ではあるのですが、2009年以前の事を考慮すると興味深い現象だと思います。

というのも長らく2009年以前においても長らくメンズとボーイズの価格差は7万円程度という現象が続いていたため、価格差が10万円程度になったという今の現象は珍しいのです。

なお、2009年と比べて値上がり額が10万円程度にとどまるモデルはミルガウス116400)とこのモデルぐらい。

ということで、過去の相場を考慮すると、比較的お買い得なのがこのロレジウムのボーイズサイズです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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