かつてパネライの金無垢モデルといえば、ゼニス「エリート」ムーブメント搭載のPAM00103でした。
それが2005年よりラジオミールシリーズの位置づけが変更となったため、この「ラジオミールベース」というモデルが登場。
「ベース」といえばルミノールベースが思い浮かびますが、実際このモデルはルミノールベースのラジオミール版。
シンプルな2針仕様という内容は、裏側から見ても全く同じ。
つまり、それまでゼニスムーブメントを使用していた高級仕様のラジオミールは、他のパネライと同じくユニタスベースのムーブメントを搭載するカジュアルなモデルとなったのです。
とはいえ、ルミノールベースと異なり、ラジオミールベースには金無垢仕様も存在。
それがこのPAM00231です。
PAM00103と共通するピンクゴールド製という見た目から、実質PAM00103の後継モデルを努めた存在ですが、先に述べた通り中身はだいぶ違います。
ですから、このモデル、そういったイメージから「コストダウン」という見かたにもなりそうなところ。
しかし、実際実物を見てみたら、意外に魅力的なモデルだと感じます。
特に、近代的なパネライのゴールドモデルという感じで、PAM00103とは違う魅力が存在。
実際、値上がりした額は30万円以上。これ、非常に投資価値の高いモデルだったのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2012年6月 の安値(ヤフオク) |
2016年12月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オフィチーネパネライ
ラジオミールベース PAM00231 |
中古 | 4年 6ヶ月 |
¥859,800 | ¥1,180,000 | 320,200 | 137.24% |
2012年に約85万円で買えたこのモデルは今年だと118万円。
現在、ゼニス「エリート」搭載のPAM00103との価格差はPAM00103が約9万高いといったところ。
2012年ごろにおける両者の価格差は約2万円PAM00103のほうが高かっただけに、少し惜しい気もします。
PAM00103が高くなった理由は、ゼニス「エリート」ムーブメント搭載という希少性と、金無垢だけの高級モデルだったという強い個性故にでしょう。
一方このPAM00231が2012年頃までPAM00103とほぼ同じ水準だったのは「新しいモデル」という認識があったからだと思います。
2012年において「希少モデル」(PAM00103)と「新しいモデル」(PAM00231)として均等が保たれていた両者。
それが最近、PAM00231はかつて程新しさを感じることもなく、PAM00103はより一層個性的に感じるモデルとなったのだと思います。
とはいってもこのPAM00231、最近人気のPAM00103より人気はないものの、しっかりと値上がりしているモデルです。
やはり金無垢のラジオミールは、とても魅力的に映るモデルだけあって、きちんと値上がり傾向なのだと感じさせられます。