ノーチラスの初代モデル、3700でありますが、以前からあまり中古市場に出回らなくないという傾向があります。
実際、筆者は2002年にノーチラス3710/1Aを購入したのですが、その後「ジャンボサイズ、青文字盤」が欲しくなり、当時の選択肢としては3700しか存在しなかったため、一所懸命探したのですが、全然見つからなかったという記憶があるぐらいです。
そして、現在でも中古市場で3700の出回りは少なく、常時1本程度といった数の少なさだといえます。
さて、近頃といえば初代モデルの値下がりが目立っており、特にロイヤルオークの5402STは、現在15202エクストラシンよりも安価となってしまっている様子があります。
なお、初代ノーチラスが現行だった時代のパテックフィリップ型番には、素材を示す「A」「J」などの記号がなかったのですが、SSの3700はあえて3700/1Aと表記します。
では、ノーチラス初代の現状はどうなのかというと、3700/1Aの現在水準は1748万円。
前回、この3700/1Aをお伝えしたのは2022年3月と、多くの人気モデルが過去最高値大幅更新となっていた時期でありますが、その際、この3700/1Aは2915万円。
2022年春水準との比較では、なんと1167万円もの値下がりといった状態であります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2022年3月 の安値 |
2025年1月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
ノーチラス 3700/1A |
中古 | 2年 10ヶ月 |
¥29,150,000 | ¥17,480,000 | -11,670,000 | 59.97% |
“2022年3月⇒現在”の残価率は約59%といったところですが、これは5711/1A系含めたラグスポの数値としては珍しくないといえます。
それよりも気になるのは、3700/1Aの1748万円という価格が、現在の5711/1A-011と120万円程度しか離れていない点です。
現在、5711/1Aは青文字盤よりも白文字盤のほうが高いといった状態となっており、白文字盤のボトム価格は約1627万円。
それに対して、こちらの初代モデル、3700/Aは1748万円であるため、両者の差は121万円程度となっているのです。
なお、この3700/1Aが2915万円となっていた時期における5711/1A-011水準は、どうだったかというと2123万円。
つまり、2022年春といった時期において、3700/1Aと5711/1A-011との間には、792万円もの「差」があったのです。
それが現在では121万円程度にまで縮小しているため、初代と5711の白文字盤は「どちらにしようか」と迷えるぐらいの状態となっているわけです。