2022年頃から値動きするようになったIWCですが、今回はGSTクロノのメカニカルクォーツを取り上げたいと思います。
このメカニカルクォーツというのは、時計本体部分がクォーツで、クロノグラフ部分は機械式機構を採用しているいった内容。
クォーツの便利さと、機械式クロノグラフという趣味性の高さを両立したモデルだといえます。
さらに、このムーブメントはJLC631がベース。つまりジャガールクルト製を搭載しているのであります。
IWCはリシュモングループですが、同じくリシュモンに属するパネライの場合、JLCムーブメントと搭載したモデルは、2005年前後に存在したラジオミールの上級モデルといったところ。
IW372703は、IWCの中で決して「上級」に位置するモデルではないといえますが、JLCムーブメントを搭載しているというのがツボであります。
このIW372703を最初に記事で取り上げたのは、2017年1月でしたが、その際は約18万円。そして、2020年7月時点では約21万円となっていました。
では、現在IW372703はどういった状態になっているかというと、その答えは約29万円。(ABランク以上のボトム価格)
他のIWC同様、IW372703は大きく値上がりしている状態であります。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年7月 の安値 |
2025年1月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
IWC
GSTクロノ IW372703 メカニカルクオーツ 白文字盤 |
中古 | 4年 6ヶ月 |
¥219,241 | ¥298,000 | 78,759 | 135.92% |
IW372703は、2020年7月水準に対して約7万円の上昇と、値動き自体は10万円未満といったところであります。
ただ、2020年頃まで長らく20万円前後といった水準に位置していたのが、現在では30万円前後ともいえる状態となっているため、上昇額以上にインパクトが大きい変動だと思います。
なお、残価率については、2020年7月⇒現在で約135%といったところ。約1.3倍といった動きでありますが、これは他のモデル(プラダやIW370607など)と比較すると弱いといえます。
このIW372703は、メカニカルクォーツという面白さ及び、JLCムーブメントという良い要素を持ちながらも、他のIWCよりも上昇していないのは、やはり「クォーツ」に対する人気度が低いからでしょう。
ただ、近年では中古市場においてクォーツへの評価が上がっているため、いずれこのIW372703も、機械式並の評価となる可能性もないわけではありません。
ちなみに、メカニカルクォーツというやや特殊な機械のメンテナンス費用は気になるところであるため、選択肢としてはこの記事の個体のように、保証付き個体のほうが手を出しやすいといえます。