2023年12月に「過去最高値更新」状態になったパネライのPAM00051ですが、その際は約57万円といった水準でした。
この51番は、パネライとしては初となるブレスレットモデルですが、黒文字盤の50番とともに「ロレックスのライバル」といった雰囲気を醸し出していたといえます。
2002年からパネライは日本で大ヒットとなりましたが、その前において、「知っている人が、ロレックスの次に買う時計」といった感覚で、この51番や50番が重宝されていたと思います。
ただ、当時は「黒文字盤が人気」といったトレンドだったため、黒文字盤の50番が定価を上回る価格で取引されていた一方、この白文字盤の51番は、それよりも安価な相場となっていました。
また、青文字盤の69番については、オールサテンということもあり、2000年代前半当時は「最も安価なブレスレットパネライ」といったところ。ですから、当時の相場序列は、『黒、白、青』といった順序だったのです。
それが2010年代になると、そういった序列は大きく変化。
かつて最も安価だった青文字盤、すなわち69番は2016年時点で約52万円といった水準に到達。その一方、同じ頃51番(白)や50番(黒)はボトム価格が37万円程度となっていました。
ちなみに、私は2017年春に50番を約37万円で購入しています。
その後も、これら40mmブレスレットパネライの中で「青文字盤がダントツに高い」という状態が続きます。
しかしながら、69番の値動きは2017年をもってピタリと止まったかのように停滞気味となります。
もっとも、パネライは2017年から2022年頃までにかけて「値動きしない」というモデルが多かったため、そういった現象は69番に限ったことではありません。
2022年以降、多くのパネライが再び値動きするようになったわけですが、そうなった結果、この51番は2023年12月に過去最高値更新といった状態を見せたわけです。
そしてそれから1年2ヶ月が経過した今、この51番は約60万円に達している様子。
60万円台になるという価格ステージ変化を遂げたのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2023年12月 の安値 |
2025年2月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オフィチーネパネライ
ルミノールマリーナ PAM00051 |
中古 | 1年 2ヶ月 |
¥578,000 | ¥602,800 | 24,800 | 104.29% |
興味深いことに、この51番とは逆に、青文字盤の69番は現在値下がり傾向といった様子があります。
69番は、2022年4月に約66万円という水準に達したものの、値下がりした結果、現在では約58万円がボトム価格といった状態。また、2番目に安価な個体も約59万円となっています。
それに対して、この51番は現在約60万円ですから、「久々に青文字盤よりも高値」となっているのです。
2000年頃デビューの40mmブレスレットパネライの序列は、現在『白、青、黒』といった状態。
近頃、ロレックスデイトナでも、16520の白文字盤が黒文字盤よりも約40万円高といった現象がありますが、こういったことを見ると「白文字盤人気度」が、さらに強くなっていると感じます。
2010年代後半は、ラグスポに影響されたのか「青文字盤が人気」となっていましたが、パネライの事例からすると、もしかしたら他のモデルでも「白文字盤の人気度が青文字盤を上回っている」ということがあるかもしれません。