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現在相場考察

60万円台になった、ルミノールマリーナPAM00051

2025年2月18日更新
オフィチーネパネライのルミノールPAM00051について斉藤由貴生が執筆。本記事では2023年12月の安値と2025年2月の安値を比較し現在相場を考察。この1年2ヶ月での変動は2万4800円の値上がりだった。

ルミノールマリーナ PAM00051についての考察(2025年2月)

2023年12月に「過去最高値更新」状態になったパネライのPAM00051ですが、その際は約57万円といった水準でした。

この51番は、パネライとしては初となるブレスレットモデルですが、黒文字盤の50番とともに「ロレックスのライバル」といった雰囲気を醸し出していたといえます。

2002年からパネライは日本で大ヒットとなりましたが、その前において、「知っている人が、ロレックスの次に買う時計」といった感覚で、この51番や50番が重宝されていたと思います。

ただ、当時は「黒文字盤が人気」といったトレンドだったため、黒文字盤の50番が定価を上回る価格で取引されていた一方、この白文字盤の51番は、それよりも安価な相場となっていました。

また、青文字盤の69番については、オールサテンということもあり、2000年代前半当時は「最も安価なブレスレットパネライ」といったところ。ですから、当時の相場序列は、『黒、白、青』といった順序だったのです。

それが2010年代になると、そういった序列は大きく変化。

かつて最も安価だった青文字盤、すなわち69番は2016年時点で約52万円といった水準に到達。その一方、同じ頃51番(白)や50番(黒)はボトム価格が37万円程度となっていました。

ちなみに、私は2017年春に50番を約37万円で購入しています。

その後も、これら40mmブレスレットパネライの中で「青文字盤がダントツに高い」という状態が続きます。

しかしながら、69番の値動きは2017年をもってピタリと止まったかのように停滞気味となります。

もっとも、パネライは2017年から2022年頃までにかけて「値動きしない」というモデルが多かったため、そういった現象は69番に限ったことではありません。

2022年以降、多くのパネライが再び値動きするようになったわけですが、そうなった結果、この51番は2023年12月に過去最高値更新といった状態を見せたわけです。

そしてそれから1年2ヶ月が経過した今、この51番は約60万円に達している様子。

60万円台になるという価格ステージ変化を遂げたのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2023年12月
の安値
2025年2月
の安値
変動額 残価率
オフィチーネパネライ
ルミノールマリーナ
PAM00051
中古 1年
2ヶ月
¥578,000 ¥602,800 24,800 104.29%

興味深いことに、この51番とは逆に、青文字盤の69番は現在値下がり傾向といった様子があります。

69番は、2022年4月に約66万円という水準に達したものの、値下がりした結果、現在では約58万円がボトム価格といった状態。また、2番目に安価な個体も約59万円となっています。

それに対して、この51番は現在約60万円ですから、「久々に青文字盤よりも高値」となっているのです。

2000年頃デビューの40mmブレスレットパネライの序列は、現在『白、青、黒』といった状態。

近頃、ロレックスデイトナでも、16520の白文字盤が黒文字盤よりも約40万円高といった現象がありますが、こういったことを見ると「白文字盤人気度」が、さらに強くなっていると感じます。

2010年代後半は、ラグスポに影響されたのか「青文字盤が人気」となっていましたが、パネライの事例からすると、もしかしたら他のモデルでも「白文字盤の人気度が青文字盤を上回っている」ということがあるかもしれません。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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