パテックフィリップは、毎年2月頃に「生産終了モデル」がアナウンスされますが、今年生産終了になった1つがアクアノートのブレスレットモデル、5167/1A-001であります。
アクアノートは、1997年にデビューしたのですが、翌1998年にはブレスレットモデルが登場。
それ以来、ブレスレットモデルの人気が高い状態が続いていたといえます。
けれども、2020年代になるとブレスレットモデルよりもラバーベルトモデルのほうが人気といった様子に変化。
そして今回、1998年以来、約27年にわたって続いていた「ブレスレットのアクアノート」が廃止となったわけです。
では、そんな5167/1A-001の相場はどうなっているかというと、反応せずといったところであります。
前回、この5167/1A-001をお伝えした2024年6月時点では、「勢いがある状態」となっており、2ヶ月という短期間で20万円以上の上昇という動きを見せていました。
しかしながら、生産終了が確定した2月時点で5167/1A-001は全くといっていいほど反応せず。その際、約822万円という個体があったのですが、「すぐに売り切れ」となるような様子はありませんでした。
現在では、その個体が売り切れとなっているため、5167/1A-001のボトム価格は861万円となっているのですが、この860万円台という水準にしても、「生産終了効果による上昇」といった変動は感じられないといえます。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2024年6月 の安値 |
2025年3月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
アクアノート 5167/1A-001 |
中古 | 0年 9ヶ月 |
¥8,368,000 | ¥8,610,000 | 242,000 | 102.89% |
去年の6月頃までにおいて、5167/1A-001は「2ヶ月といった短期間で10万円以上の変動」という様子があり、それが数度続いていたわけですが、それに対して現在の様子は「9ヶ月前に対して約24万円の上昇」といった具合です。
2024年の3月から6月頃まで続いていた5167/1A-001の勢いと比べると、「生産終了」という要素があるにも関わらず、あまり伸びていないという印象になります。
また、同じ5167でもラバーベルトの5167A-001は生産終了となっていないのですが、そちらの中古相場は約888万円~といった状態。なんと、5167/1A-001よりも高い水準となっているのです。
長年、5167/1A-001はラバーベルトよりも高値といった状態でしたが、2022年頃から中古相場が逆転するといった状態が見られるようになった経緯があります。
そして今、5167/1A-001には「生産終了」という要素があるにも関わらず、ラバーベルトよりも安価といった状態。
筆者としては、こういった状態の5167/1A-001を見ると、800万円台という水準ながらお得感を感じてしまいます。