最近大幅値上がり中のエルプリ搭載ステンレスデイトナ。
2011年頃、80万円台だった16520の現在相場は約150万円といったところなので、値上がりした額は70万円ぐらいと言ったところです。
そしてその値上がり額とほぼ同じなのが、金無垢のデイトナです。
一見すごい値上がり額にも思えますが、金無垢ロレックスの場合、過去相場と比較して100万円以上の値上がりだって珍しくない中、この16528はステンレスと同水準の値上がり額。
という値上がりに強い要素があるのにもかかわらず、約70万円程度の値上がり額は弱いといえるでしょう。
しかもデイトナの場合「エルプリ」ということが強調される割に、エルプリ搭載で高いのはステンレスだけ。
「エルプリ」という強い要素があるのにもかかわらず、コンビや金無垢になると「エルプリ」搭載の5桁リファレンスモデルのほうが6桁より安いのです。
エルプリは定評のあるムーブメントですが、ロレックスの3針ムーブメントと比べると実用性は低いという評価になるでしょう。
もちろんロレックスがあえてロービート改造するなどして、実用に耐えうるモデルであることに変わりはないのですが、自社製ムーブメントである6桁リファレンスと比べるとその実用性は劣るという印象になると思います。
パテックフィリップもそうですが、ハックなしのムーブメントってなんだか華奢な感じがして、デリケートなようにも感じます。
実際、ハック無しのほうがムーブメントにかかる負担が少ないという理由で、パテックフィリップはあえてハックなしにしているため、ハック無しだからといってデリケートというわけでもないのですが、オーナーとしてはそういう些細な部分に気が付きます。
ですから、エルプリ搭載のデイトナの場合、パテックフィリップのノーチラスなどと同じようなポジションとしてコレクションするのが自然な気もします。
つまり、平日5日間、毎日ずっと付けるのではなく、週に何回か気が向いたときに付けるのが良いというようなポジション。
ですから、本質的には実用的な腕時計なのですが、どちらかというと「ハレ」な属性なのがエルプリ搭載のデイトナという印象です。
そして、金無垢こそ「ハレ」にピッタリな要素だと思います。
しかし、前途の通り、デイトナの場合、より日常に近いステンレスモデルのほうは6桁より高く、「ハレ」であるコンビや金無垢モデルのほうが実用性のある6桁より安いという現象なのです。
というよりも、現在の約200万円という価格は、ステンレスに50万円足せば買える金額だということに驚きます。
現在、エルプリデイトナは、
という相場。
「ハレ」というキャラクターであるデイトナを買う場合、どうせ高い値段を出すことに変わりないわけですから、いっその事この豪華金無垢モデルを選択するというのが割りに合っている気がします。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2011年6月 の安値(ヤフオク) |
2017年1月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
デイトナ 白文字盤 16528 |
中古 | 5年 7ヶ月 |
¥1,323,000 | ¥1,998,000 | 675,000 | 151.02% |
エルプリという希少性があるのにも関わらず、金無垢モデルだと6桁リファレンスモデルのほうが高いというのは非常に不思議な現象です。
金無垢の場合、文字盤ラインナップが豊富なため、6桁の人気文字盤と5桁の不人気文字盤を比較して5桁のほうが安いというのならまだわかりますが、人気文字盤同士の比較でも6桁より5桁のほうが安いのです。
ステンレスモデルだと6桁より5桁のほうが約30万円程度高いわけですから、金無垢モデルだって6桁より30万円程度高くてもおかしくないはず。
よって、この金無垢の5桁モデル、既に約70万円の値上がり状態ながら、まだまだ期待できるのではないかと考えます。
200万円を切るという相場は、デイトナ以外の金無垢スポロレとも同じような相場。
ステンレスやコンビの場合、圧倒的にデイトナのほうが高いだけに、金無垢の今の状況はちょっと不思議だと思います。