ブレスレットの品質が良くなった6桁リファレンス時代のロレックスは、どれも50万円近く出さないと買えないという印象がありますが、30万円台で買える6桁モデルが存在します。
この時計、デビューしたのは2000年代中盤と腕時計の世界では比較的新しい部類に入りますが、昨年のバーゼルでエアキングは世代交代したため、既に“旧型”という扱いです。
昨年登場した新型モデルは、エアキングらしからぬ個性を発揮し、それまで高値になることなかったエアキングとしては異例のプレミア価格状態。
出たばかりという事情もありますが、同じく6桁のエクスプローラより高いという現象はエアキング史上初のことだと思います。
新型116900は、1つしかラインナップがなく、その個性的なデザインの文字盤とスポロレ仕様の針により、完全にスポロレというキャラクターに変化しました。
5桁時代のエアキングもこの記事の114200を見ても分かる通り、もともとエアキングはスポロレではありません。
そしてスポロレでないからこそ、エクスプローラと比較して安く買えるというのがエアキングの1つの良さだったのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2012年5月 の安値(ヤフオク) |
2017年1月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
エアキング 114200 |
中古 | 4年 8ヶ月 |
¥248,000 | ¥334,800 | 86,800 | 135.00% |
この記事の個体の文字盤を見てみると、青いバーインデックスが個性的に写ります。
「3・6・9」に白塗料がないというのは5桁時代と共通していますが、青いバーインデックスという個性は6桁から。
ケースといい、ブレスレットといい、6桁の個性を思う存分味わえるのに5桁リファレンスのエクスプローラより安く買えるというのが114200の良さでしょう。
エアキングはもともとクロノメーターでない「廉価版」という位置づけでした。
その廉価モデルというのが、カジュアルな気軽さという印象と結びつき1つの個性を発揮していたのですが、6桁モデルからクロノメーター化され、オイスターパーペチュアルとの違いが明白でなくなりました。
そのため、一時は生産終了ともなった模様ですが、それに気が付かないぐらい影が薄いモデルだったのです。
しかし、大注目されている116900という新型が出てくれたお陰で再度エアキングに目を向ける機会となりました。
6桁モデルで30万円台前半という額は安いようにも感じられますが、25万前後で購入可能な5桁に対して8万円高いこの114200。
8万円出して6桁リファレンスのエアキングにするかは人によって判断が分かれるところだと思います。
個性をとるなら5桁、最新モデルを安く買えるという点を考慮すると6桁に軍配が上がるという感じでしょう。