腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

上昇傾向ながらお得感という要素あり、タンクアメリカンW2609156

2025年4月13日更新
カルティエのタンクアメリカンW2609156について斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年12月の安値と2025年4月の安値を比較し現在相場を考察。この7年4ヶ月での変動は48万2000円の値上がりだった。

タンクアメリカン W2609156についての考察(2025年4月)

このところ、K18腕時計の上昇が目立っており、以前と比べて「だいぶ高くなった」という印象があります。

また、カルティエの中古相場は上昇傾向が目立っているため、「K18のカルティエ」となると、結構高くなっているのでは、と思うところです。

しかしながら、そんなカルティエでも、タンクアメリカンのホワイトゴールドモデルは、現在でも100万円未満といった額で購入可能。

もちろん、機械式ムーブメントと搭載するLMサイズですが、そういった組み合わせでもWGは100万円未満となっているのです。

それに対して、同じタンクアメリカンでもローズゴールドモデルの相場は異なります。

現在、RGのLMサイズであるW2609156は138万円といった状態。

このRGモデルは、2017年時点で約89万円という水準でしたが、近年でも100万円程度で購入可能だったぐらい、長年値動きせずといった印象がありました。

それが近頃、RGのタンクアメリカンに対する人気度が高まっているようで、W2609156は中古個体数が少なくなり、現在にかけて上昇したといえます。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります
カルティエ タンクアメリカン LM W2609156 中古 メンズ 腕時計

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2017年12月
の安値
2025年4月
の安値
変動額 残価率
カルティエ
タンクアメリカン
W2609156
中古 7年
4ヶ月
¥898,000 ¥1,380,000 482,000 153.67%

2017年から長らく「あまり変わらない」という印象だったタンクアメリカンですが、このRGモデルについては変化した結果、2017年⇒2025年の残価率が約153%。実に、1.5倍程度の上昇となっているわけです。

とはいえ、現在の138万円という水準をもってしても、「2000年前後に現行だったカルティエ」「そのフラッグシップモデル」「他の同世代K18革ベルトモデル相場」といったことを考慮すると、W2609156に対してまだお得感があるといえる部分があります。

例えば、このW2609156と同世代といえる他のRGモデルの場合、ジャガールクルトのビッグレベルソが143万円、ヴァシュロンコンスタンタンのカレヒストリークが173万円といった状態。

少し前までは、上記レベルソ等よりも、タンクアメリカンのほうが高値だったため、それらよりも安価という現在相場にはお得感があるといえるのです。

近頃、サントスガルベといった2000年前後に現行だった世代のカルティエが目立った上昇をしていますが、それらモデルは、圧倒的な上昇をしているといえる一方で、このタンクアメリカンについては、上昇傾向ながらお得感という要素があるのが、珍しいといえるでしょう。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。