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現在相場考察

かなり数が少ない、ロレックスサブマリーナ116613LN

2017年1月15日更新
ロレックスのサブマリーナー116613LNについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2010年11月の安値(ヤフオク)と2016年12月の安値(ヤフオク)を比較し現在相場を考察。この6年1ヶ月での変動は¥361,371だった。

サブマリーナ 116613LNについての考察(2016年12月)

6桁時代のコンビサブマリーナとして2009年に登場した116613LN

前モデルである16613との大きな違いはセラミックベゼルとなったことであり、その結果ベゼルディスクの交換は不可能となりリファレンスの末尾に黒ベゼルであることを示す「LN」が加わりました。

コンビのサブマリーナといえば青文字盤の「青サブ」が有名ですが、5桁リファレンス時代までコンビの黒サブを青サブ化することは可能でした。

交換可能と言っても、文字盤とベゼルディスクをセットで交換しなくてはならないため、その費用はそれなりに高価です。

5桁時代のGMTマスターの場合、同じ黒文字盤でも3種類のベゼルディスクがラインナップされていたため、1万円程度で交換可能なベゼルディスクを違う色にして楽しむということが可能ですが、サブマリーナの場合、2色同時に楽しみたければ2本買うという選択になったことでしょう。

前途の通り、コンビのサブマリーナといえば「青サブ」の知名度が圧倒的であり、黒ベゼルのモデルはそれに隠れる存在という印象があります。

とはいえ、コンビの黒サブだって人気のある時計。

コンビ=青サブというイメージある中「実は黒色のコンビもあったのか」というのが、逆に意外性を感じさせツボな存在という認識になるのです。

しかし意外に人気があるとはいえ、圧倒的な知名度がある青サブと比べると人気度は低いというのがこのコンビ黒サブ。

5桁時代のコンビ黒サブは、リーマンショック後の相場において30万円を切ったこともありました。その頃、青サブも常識を覆すかたちで安くなったのですが、流石に30万円を切るということはありませんでした。

では6桁のコンビにおいて、116613LB116613LNではどのような違いがあるのかというと、実は相場差がほぼ無いという状況なのです。

ロレックス サブマリーナー 116613LN¥1,949,790〜¥3,128,000(2024年11月21日現在)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2010年11月
の安値(ヤフオク)
2016年12月
の安値(ヤフオク)
変動額 残価率
ロレックス
サブマリーナ
116613LN
中古 6年
1ヶ月
¥609,000 ¥970,371 361,371 159.34%

6桁時代のコンビでもやはり注目されているのは青サブのほう。

青サブは116613LNになった際、それまでサンバーストタイプだった青文字盤がマットなタイプとなり何かと物議をかもしました。

そしてその後、青文字盤は5桁時代同様サンバーストタイプに戻ったため、何かと話題性のある存在なのです。

それに対してなにも話題がない黒文字盤の116613LN

ではなぜ、話題性もなく青サブと比べて不人気ともいえる116613LN同等の相場なのかというと、流通量が少ないからだと思います。

この6桁リファレンスが登場した2009年は、既に青サブが有名モデルとなってから10年以上経つ時代。

そして、前途の通り、6桁時代の初期の青サブにはいろいろな意味での話題性があったため、何かと注目されたのです。

その結果、多くの人が黒ベゼルの116613LNに目がいかず、購入する人が少なかったために数が少ないモデルとなっているのです。

実際、本記事の個体は未使用モデルであるように、116613LNの中古はほぼ流通がありません

検索すると出てくるので一見希少モデルには見えませんが、それは116613LNが現行モデルであるために新品が売っているから検索結果に出てくるのです。

当然、注文ボタンを押したら購入可能ではありますが、中古品とは違い“取り寄せ”が多いでしょう。

仮に殆どのお店で新品が「取り寄せ」だった場合、116613LNの流通量は極端に少なく、今後希少性を帯びてくるかもしれないのです。

その結果、青サブより高くなんてことが起きるかもしれません。最近、黒文字盤より白文字盤のほうが高いという現象が珍しくなくなったように従来からある常識は覆されます。

その可能性が116613LNにはあると思うのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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