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現在相場考察

50周年記念モデルという変わり種、オメガシーマスター300mGMT

2017年2月5日更新
オメガのシーマスター2534.50について斉藤由貴生が執筆。本記事では2011年2月の安値(ヤフオク)と2017年2月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この6年0ヶ月での変動は¥33,040だった。

シーマスター300m GMT 2534.50についての考察(2017年2月)

2000年頃、高級腕時計を売っているお店に行くと必ず売っていたオメガシーマスター

その頃はドンキホーテも腕時計の販売に力を入れている頃であり、ロレックスオメガなど多くの腕時計が販売されていました。

そして、そのラインナップの中でも異色な存在感を放っていたのがこのGMTモデル

当時のオーソドックスなシーマスターは300mか120mであり、前者が15万円後者が11万円ぐらいで新品が販売されていました。

それに対して、このGMTとアメリカズカップ限定モデルは、ちょっと高い少し高級な存在だったのです。

大きな違いは文字盤のデザインであり、同じ300mがドットを採用するのに対してこのGMTはバーのようなデザインとなっています。

アメリカズカップモデルも同様のデザインで、この2つは異色なモデルであると同時に、次世代のシーマスターといったような“新しいモノ”という印象が強かったように思います。

アメリカズカップが登場したのは99年ですが、GMTも同じ頃発売。

アメリカズカップモデルに対してGMTはシーマスター50周年モデル」という大義があり、これら両者は特別なモデルという演出だったのです。

(現在参考の腕時計がありません)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2011年2月
の安値(ヤフオク)
2017年2月
の安値(楽天)
変動額 残価率
オメガ
シーマスター300m
GMT
2534.50
中古 6年
0ヶ月
¥116,000 ¥149,040 33,040 128.48%

このGMT、少しややこしいのはブレスレットのタイプが2種類存在するという点

この記事の個体、2534.50は5連ブレスレットを採用しており、当時の120mと300mと共通のデザインです。

それに対して、同じGMTでも2234.50は3連ブレスレットとなっており、これはアメリカズカップモデルと同じ形状です。

2000年頃、よく見かけたGMTは3連ブレスレットだったため、おそらく5連ブレスレットが前期モデルで3連が後期だと思われます。

なお、3連ブレスレットのデザインは文字盤同様“新しい”というイメージにピッタリだったため、GMTモデルといえば3連モデルのイメージが強い気がします。

実際、現在の相場において5連ブレスの2534.50が15万円前後なのに対し、3連ブレスの2234.50は17万円以上の相場となっています。

しかし今、5連ブレスでも3連ブレスでも魅力的であると思います。

よく考えてみたら

  • 300m防水
  • GMT機能
  • 自動巻
  • クロノメーター
  • オメガ

という内容で15万円程度で買えるのです。

GMTといえばロレックスGMTマスターが強い印象ですが、300m防水でGMT機能ってあまり無いのでよいキャラクターだと思います。

ちなみにこのGMT仕様、GMTマスター2のように時針を単独で調整できるムーブメントが搭載されています。

当時のオーソドックスなシーマスターに対して、少し高級かつ希少というこのGMT。

現行時よりそこまで注目される存在ではありませんが、今15万円という予算の中では魅力的だと思います。

また、この時計、新品時の実勢価格は17万円程度だったため、当時の新品と今の中古相場の差が少なく、安定した資産価値という側面からも優秀でしょう。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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