2000年頃、高級腕時計を売っているお店に行くと必ず売っていたオメガのシーマスター。
その頃はドンキホーテも腕時計の販売に力を入れている頃であり、ロレックスやオメガなど多くの腕時計が販売されていました。
そして、そのラインナップの中でも異色な存在感を放っていたのがこのGMTモデル。
当時のオーソドックスなシーマスターは300mか120mであり、前者が15万円後者が11万円ぐらいで新品が販売されていました。
それに対して、このGMTとアメリカズカップ限定モデルは、ちょっと高い少し高級な存在だったのです。
大きな違いは文字盤のデザインであり、同じ300mがドットを採用するのに対してこのGMTはバーのようなデザインとなっています。
アメリカズカップモデルも同様のデザインで、この2つは異色なモデルであると同時に、次世代のシーマスターといったような“新しいモノ”という印象が強かったように思います。
アメリカズカップが登場したのは99年ですが、GMTも同じ頃発売。
アメリカズカップモデルに対してGMTは「シーマスター50周年モデル」という大義があり、これら両者は特別なモデルという演出だったのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2011年2月 の安値(ヤフオク) |
2017年2月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オメガ
シーマスター300m GMT 2534.50 |
中古 | 6年 0ヶ月 |
¥116,000 | ¥149,040 | 33,040 | 128.48% |
このGMT、少しややこしいのはブレスレットのタイプが2種類存在するという点。
この記事の個体、2534.50は5連ブレスレットを採用しており、当時の120mと300mと共通のデザインです。
それに対して、同じGMTでも2234.50は3連ブレスレットとなっており、これはアメリカズカップモデルと同じ形状です。
2000年頃、よく見かけたGMTは3連ブレスレットだったため、おそらく5連ブレスレットが前期モデルで3連が後期だと思われます。
なお、3連ブレスレットのデザインは文字盤同様“新しい”というイメージにピッタリだったため、GMTモデルといえば3連モデルのイメージが強い気がします。
実際、現在の相場において5連ブレスの2534.50が15万円前後なのに対し、3連ブレスの2234.50は17万円以上の相場となっています。
しかし今、5連ブレスでも3連ブレスでも魅力的であると思います。
よく考えてみたら
- 300m防水
- GMT機能
- 自動巻
- クロノメーター
- オメガ
という内容で15万円程度で買えるのです。
GMTといえばロレックスのGMTマスターが強い印象ですが、300m防水でGMT機能ってあまり無いのでよいキャラクターだと思います。
ちなみにこのGMT仕様、GMTマスター2のように時針を単独で調整できるムーブメントが搭載されています。
当時のオーソドックスなシーマスターに対して、少し高級かつ希少というこのGMT。
現行時よりそこまで注目される存在ではありませんが、今15万円という予算の中では魅力的だと思います。
また、この時計、新品時の実勢価格は17万円程度だったため、当時の新品と今の中古相場の差が少なく、安定した資産価値という側面からも優秀でしょう。