かなり昔より「2」という存在はエクスプローラやGMTマスターに存在していましたが、ラグジュアリーモデルかつ看板モデルのデイトジャストにも「2」が出たのは2009年とかなり最近のこと。
同じ頃、ヨットマスターやデイデイトにも「2」が登場し、ラインナップ数が多くなりすぎて若干混乱した印象がありました。
特にデイデイトやデイトジャストなど、機能面よりデザイン面を売りにするラグジュアリーモデルでは、「2」のキャラクター性が発揮されにくく今では「2」はそれぞれデイトジャスト41、デイデイト40へと変化。
デイトジャスト2はGMTマスターやエクスプローラとは異なり、文字盤上には「II」の表記がなく、単に「DATEJUST」と記載されています。
もしもこれが、「DATEJUST II」と表記されていたら、希少短命モデルとして高い相場になっていたかもしれませんが、現状はそんなことはありません。
なお、このステンレスモデルが登場したのは2012年であり、それから2年後の2014年より現在の相場が若干高くなっているというのが興味深い点。
2014年は既にロレックス全体が高くなっている頃であり、出たばかりの116300はもっと高くても良かったと思います。
印象としては、今の相場こそ2014年頃に見合っていると感じます。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2014年5月 の安値(ヤフオク) |
2017年2月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
デイトジャスト2 銀文字盤 116300 |
中古 | 2年 9ヶ月 |
¥486,000 | ¥537,840 | 51,840 | 110.67% |
デイトジャスト2が通常のデイトジャストと違うのは、41mmのケースを採用しているというだけでなく、新しいムーブメントを搭載しているという点。
キャリバー3136はミルガウスなどにも採用されるブルーパラクロムヒゲゼンマイを搭載し2009年に出た新しいムーブメント。
通常のデイトジャストに搭載されている3135は1980年代から生産される長寿ムーブメントですが、3136はデイトジャスト2と同じく2009年に登場したのです。
4桁リファレンス時代から5桁、そして現在の6桁とモデルチェンジされてきましたが、ムーブメントの世代交代はそれより少し長く、5桁リファレンス時代のムーブメントを使う6桁のモデルも多いのです。
それに対して、新しいムーブメントを搭載するデイトジャスト2は、通常のデイトジャストより付加価値が高いとも思えます。
しかし、それは日常的に使っているオーナーでも違いがわかりづらく所有満足感を満たすものとはならないかもしれません。
同じく6桁リファレンスの116200との価格差は約9万円。
36mmのほうがデイトジャストとして、“デザイン面と機能面が良い”という評価もあるため、“新しいムーブメント”と“41mm”というサイズが約9万円の付加価値に見合うかは評価が分かれるところでしょう。
とはいえ、36mmの116200が登場したのはもう10年以上前なので、それよりだいぶ新しいという付加価値がこのデイトジャスト2、116300の良さを捉える上でもっとも分かりやすいでしょう。