ジェラルドジェンタのデザインを維持している最後のブルガリブルガリが2000年代前半までに作られた33mmのモデルです。
その頃のブルガリブルガリの特徴は、基本的にシンプルだということ。
当時はクロノグラフもなく、基本的に3針か2針というシンプルなモデルでした。
そのブルガリブルガリにおいて、もっともシンプルで無かったのがこの自動巻GMTモデル。
とはいえこのモデル、当時のブルガリブルガリとしては若干ごちゃごちゃしているデザインですが、GMT機能を備える時計としてはかなりシンプルな方だと思います。
GMTモデルでもこれだけシンプルに見せたかったという点からも、当時いかにブルガリがシンプルさにこだわっていたかが分かります。
ブルガリブルガリにはブレスレット仕様があり、今もっとも流通量が多いのもブレスレットの個体でしょう。
しかし、当時のブルガリブルガリに於いてブレスレット仕様は3針自動巻モデルにしか設定されておらず、その他のモデルでは革ベルトのみのラインナップとなっていました。
一方、ケースの素材はステンレス、コンビ、イエローゴールド、ホワイトゴールド、プラチナと多様なラインナップが存在。
このGMTモデルはステンレスとイエローゴールドモデルの2種類がありました。
GMTモデルは希少種かつちょっと豪華なブルガリブルガリというイメージが強いためか、3針自動巻のブレスレットモデルよりも相場が高め。
しかし、相場が高めなのはステンレスモデルで、本来それよりだいぶ豪華な金無垢モデルはステンレスと同じような相場なのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2012年7月 の安値(ヤフオク) |
2017年2月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ブルガリ
ブルガリブルガリ GMT BB33GL |
中古 | 4年 7ヶ月 |
¥239,400 | ¥218,400 | -21,000 | 91.23% |
2012年の相場と比べると金無垢のブルガリは10万円以上の値上がりとなっているケースが多々ありますが、このブルガリブルガリGMTはなんと若干の値下がりという状況。
このモデル、たまに高くなり30万円近くなるということもあるのですが、ここ10年ぐらいは25万円前後という相場でした。
しかし、2016年の春頃には一時20万円を切るなど値下がり傾向。
今では20万円以上と若干高くなったのですが、それでも依然として値下がり傾向に変わりはありません。
興味深いのは、ステンレスだとGMTが評価されているという点です。
今の傾向として、ブルガリはステンレスが不人気傾向で、金無垢が人気かつ高値なのですが、このGMTに関しては逆。
もしかしたら、このモデル、マニアック過ぎて存在を知られていないのかもしれません。
人気の高い金無垢ブルガリかつ、GMTという便利機能を有した機械式のモデルが20万円弱で買えるというのはなかなかお買い得のように感じます。
ただ、GMTモデルでありながら、見た目がGMT時計のようではないという点と、当時のブルガリブルガリの良さであるシンプルさが無いという点は安値の理由としても考えられるのも確か。
とはいえ、同じデザインのステンレスが高く評価されているため、やはり金無垢モデルの存在が知られていないというのが安値の理由だと思います。