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現在相場考察

ロレックスの香りがする、チュードルクロノタイム79160

2017年2月12日更新
チューダーのクロノタイムについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2013年1月の安値(ヤフオク)と2017年2月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この4年1ヶ月での変動は¥184,240だった。

クロノタイム 79160についての考察(2017年2月)

ロレックスのカジュアルラインであるチュードルは、今も昔もマニアックな時計ファンに好まれるブランドです。中でも、人気のあるモデルがこのクロノタイムであり、今ではかなり高値のモデルとなっています。

チュードルは、今の現行モデルがそうであるように、オメガをライバルとする価格帯を狙ったブランド。

ですから、このクロノタイムも新品時はオメガスピードマスタープロフェッショナルと同水準の価格で販売されていたのですが、今では同じ時代のスピードマスターの2倍程度という価格まで上昇しています。

このクロノタイム79160は他のチュードルと比較して頭一つ高いとう傾向なのですが、高値の理由はロレックスパーツが多く使われているという点にあります。

年式によっても異なるのですが、ムーブメントと文字盤以外は基本ロレックスのパーツを使用。

ブレスレットのバックル部分はチュードルロゴでも、形状はロレックスと同等というのも人気の秘訣でしょう。

ちなみに同じくクロノタイムでも「タイガー」という愛称が付くモデルは、ロレックスには無いデザインの5連ブレスレットが装着されているためか、このモデルよりだいぶ安く20万円台で購入可能です。

チューダー クロノタイム¥426,800〜¥2,326,600(2024年11月21日現在)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2013年1月
の安値(ヤフオク)
2017年2月
の安値(楽天)
変動額 残価率
チュードル
クロノタイム
79160
中古 4年
1ヶ月
¥278,000 ¥462,240 184,240 166.27%

現在、クロノタイムは50万円台のモノが多く、この記事の個体の約46万円という額はかなり安いほうです。

50万円前後という価格はロレックスだとサブマリーナノンデイト(14060M)に相当する額ですが、2013年の相場においても両者は30万円を切る価格という同じ額でした。

つまりここ5年ぐらいは、サブマリーナノンデイトと同じ価格というのがクロノタイムの相場なのです。

しかし、クロノタイム7916095年頃でも新品で販売されていたのに最近は“アンティーク”という扱い

同じく95年の5桁リファレンスのロレックスはサブマリーナを含めてまだまだアンティーク扱いとはなっていません。

クロノタイムがアンティーク扱いされる理由の1つは今のチュードルと雰囲気がかなり異なるからでしょう。

今のチュードルのモデルにはロレックスと共通するパーツが使われなくなっているため、希少性の上でも79160は人気が出やすい傾向なのです。

さらに、文字盤など一部交換パーツの供給も無くなっている傾向で、メンテンスに工夫が必要という点もアンティークな要素の1つでしょう。

よってこのクロノタイムコアな時計ファン向けのマニアックな1本として、今後も今の水準の相場が続くと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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